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テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:【碁】プロ棋戦
4月は全然ブログを更新してなかったので、すっかり浦島太郎ですが・・・
5月に開幕する本因坊戦は、高尾VS依田のカードに。二日制で見てみたかった組み合わせなので楽しみです。どちらも秀行先生の薫陶を受けていて、本手本手で手厚く打ち進める本格派です。高尾本因坊が手厚い碁であることは有名ですが、足早で地に辛い依田先生も実は「手厚い」碁なのです。走れば薄くなるのが普通なのに、そうならないところが依田先生のすごいところ。(キーワードは捨石) 富士通杯は張栩、依田がベスト8に。ここ数年で世界戦で通用することがはっきりしている二人が残りました。(心配なのは本因坊戦が始まると依田先生、そっちに集中しちゃうんじゃないかということです) 世界戦で成績がよいといっても、タイプは対照的です。 張栩碁聖は、読みが早く地に辛く粘り強い。これは国際棋戦で活躍する中韓台棋士にもいえることで、張栩碁聖は現在の国際棋戦でのスタンダードな戦い方をしている(実践できている)ように見えます。 対して依田先生は、よく指摘されるようにヨセで緩んだり(楽観する)することが多く世界トップレベルの中では終盤に問題がある感じがします。(ヨセが下手なのではなく精神的な問題な気がしますが)もっとも、中盤までに優位を築きあげる構想力・大局観・判断力がすばらしいということなので、おそらくそういう分野では中韓でも評価は高いはずです。 世界戦で成功するには、持ち時間3時間のなかで「高い水準での総合力」を発揮することと、「誰にも真似できない個性」が必要ということでしょうか。四天王の中では羽根九段は前者のタイプ、山下棋聖は後者のタイプということになるでしょうか。(高尾名人はどっちに入るのかよくわからないです) 現在LG杯国際予選が行なわれていて、残すは決勝のみ。中野寛也九段と柳時勲九段が勝ち残っています。頑張ってほしいところですね。 中韓の若手が素晴らしく、日本の普及・育成の遅れを批判する声は強く、それはもっともなことだと思います。ただし、中韓のシステムが万能というわけではないとも思います。 李昌鎬九段がどこかで「日本の棋戦システムがうらやましい」という趣旨の発言をしていたのを見たことがありますが、持ち時間が少なく過密日程の韓国では若手有利。2,3年前まで「若手」として活躍していても、だんだん姿を消すというケースが少なくありません。(催明勲とか陸鎮碩などすでに「過去の人」という感じです) 中韓の若手育成システムを学ぶ一方で、日本システムのよい点も残していくべきだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/04/30 08:03:14 AM
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