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テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:【碁】プロ棋戦
王座は防衛、天元は挑戦失敗、そして年明け「2日制の鬼」趙治勲を迎えての棋聖戦挑戦手合七番勝負。毎年のことですが冬は山下敬吾棋聖・王座が大暴れです。
山下棋聖は国際棋戦での成績はぱっとしないものの、国内ではあきれるほど勝ちまくる脅威の棋士です。先春の十段戦は2年連続、王座は4年連続、天元戦に至っては5年連続、そして今度の棋聖戦は3年連続。山下棋聖はあまり防衛できないことで有名(昨期の棋聖戦が初めてで、先日の王座戦が2回目)で、挑戦手合の大半はトーナメントやリーグを勝ち抜いて獲得し手いるところが脅威です。常に無敵というわけではないのだが、敗北してもすぐに立ち直り檜舞台に帰ってくるタフは際立っています。外見的にはほとんど負けが堪えて無いようにみえて、対戦相手からすれば不気味で嫌なところでしょう。張栩名人も王座戦ではそういう部分で根負けしてタイトルを明け渡した感じでした。 そういう個性は棋風にも反映されている気がします。 山下敬吾といえば豪腕、力戦。それは間違いの無いところだと思いますが、棋譜を並べていると、結構失敗もしているのです。序盤の趣向倒れ、中盤の打ちすぎ。ただ多少失敗しても乱戦混戦のなかで結局最後は勝つという展開が多いように見えます。多少相手のパンチを貰っても、「最後に立っていたほうが勝ちなんだろ」などと嘯くような不敵さ、タフさがあります。 残念なのは、そういう強さ、個性が発揮されるのがほぼ国内に限られていることでしょうか。 ともかく年明けの七番勝負は楽しみです。秋の名人戦は内容的には文句ないシリーズでしたが、張栩挑戦者の早打ちで2日制独自の雰囲気にはやや欠けた感もありました。棋聖、挑戦者ともに時間があればあっただけ工夫するほうで、2日制ならではの棋譜が出来上がるのではと期待しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/12/10 12:25:44 PM
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