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横浜は燃えている!

横浜は燃えている!

腎生検の結果は




    腎生検後約二週間して旦那と担当医の外来へ行って結果を聞きに行った。
   別に一人でも良かったのだが、旦那は会社を遅番に変更してもらって一緒に
   来た。

   

    一応外来予約時間は9時だが、今日は採血も検尿も無いので時間通りに
   行った。診察室の外で待っていると先生が来て「一応採血をやってね」
   と言うので採血+検尿になった。これだと結果が出るのに1時間はかかる
   から11時には病院を出ないと会社に間に会わない旦那は...。心配した通り
   11時迄には呼ばれずに旦那は会社へ行く。


    旦那が行ってしまった後、皮肉にも程なくして呼ばれた。先生は私一人
   なので驚いたが、説明をすると大いに悔やんでいる。まぁ、なぜだかは
   この後読み進んで頂ければ判る。




    
    結果は「膜性増殖性糸球体腎炎」... 何?それ
   腎生検後に色々調べてみたが、慢性腎炎に多い「IgA腎症」というのだと
   思っていた。しかしこれではなく、何だか聞き慣れない予想していない
   言葉に私は大いにボンヤリする。慢性腎炎の中でも色々病名が種類分け
   され、その内の一つではあると説明を受ける。


    慢性腎炎全体にいえるが、どれも原因が判りにくいという。今回の私の
   「膜性増殖性糸球体腎炎」というのは何だか、日本人に少ない症例だと
   いう。よって原因は更に謎が深まるそうだ。って言われても私は更に途方
   に暮れてボンヤリする。こんなに日本人なのに...。外国にいた事がある
   って言ってもたかが3年あまりだよ。





    まぁ原因だとかはこれから追々調べていくという。この症例は非常に
   進行するので早急に治療を開始したいと言う。だから先生は旦那も交えて
   今日中に入院の意思を確かめたかったのだ。ただ一つの光は今回急激に
   進行して発見も早かったので被害も早く食い止められる。
   

    治療は最初に高濃度のステロイド剤を投与して、平行して胃薬や血液を
   サラサラにする薬なども飲んでいくそうだ。ステロイドという薬はよく
   効くが、副作用も大変多い。大量だと免疫力が落ちて風邪位でも大変な
   ダメージを受けるから入院で投与していくのだ。徐々に量を減らしていき
   外で生活できるまでにする。それまでだいたい二ヶ月は必要だという。
   この辺りは腎生検の時説明は受けていた。






    で、私は思い切って先生に「入院ってここですか?」と言った。先生は
   何でそんな事聞くの?と若干とまどった顔で「そうですよ、何か問題が
   ありますか」と聞くので「前回の腎生検の時のあの汚い汚い病室なんか
   では入院できません」この際私は言った。



    先生は「確かにこの病院は設備も古い上に、患者さんもガラの悪い人が
   多いから雰囲気は良くないです」と言う。入院する上で問題になるのは
   先生を含めた「人か」、それとも「設備」かと聞かれた。

   
    「先生は全く申し分ないです。同じ病室の人が嫌だとしても音楽でも
   聞いていればまだ耐えられます。でもあの病室やトイレの汚さは我慢が
   できません」と言った。二ヶ月間も過ごすのだから嫌な事はハッキリと
   言っておかねば(友達多数からも進言された)。
    

    先生は「設備が問題であれば、新館限定で手配します。言いにくいで
   しょうが、人が問題ならここよりキレイで腎臓内科のある病院はあるから
   転院でも構わないし、大いに協力します」と言ってくれた。ので改めて
   「先生は満足していますから新館だったら大丈夫です」と言った。



    
    人の好き嫌いがハッキリしている私としては今の先生と上手くいって
   いるので、なるべくなら転院はしたくなかった。仮に設備を優先させて
   転院したとして、その先の担当医が合うという保証は無く、転院した後で
   先生が嫌だと言っても、もう今の先生には戻れない。実際この担当医の
   他にもう一人腎臓内科の医長がいるが、この人とは数回会っただけだが
   すでに「合わない」というオーラでいっぱいなのだ。




    先生は旦那も交えてもう一度説明したいと言うので来週もう一度先生
   に会う事になった。家に帰ってきた旦那に話すと、旦那としては転院の
   方が良かったみたいだったが先生に言った通りの事を言うと渋々ながら
   了承してくれた。






    さて、今度の入院は二ヶ月間とはいえ伸びる可能性もある。二ヶ月も
   留守にするなんて想像もつかない。季節的に入院中にワンの年に一度の
   健康診断(ワンにはやってたんだよなぁ)やらワクチン接種や狂犬病の
   予防注射やノミ予防にフィラリアの血液検査だってある。


    ワンの事は後日、獣医さんへ相談して私が留守になる事を始めとして
   相談に行った。そして留守中預かってもらう所へも相談した。今回は長い
   のでワンも大変だが、人間も懐が痛い。だから毎週金曜の夜から月曜の
   朝までは旦那と家で過ごす、という旦那のアイディアでお願いした。
    



    あとは旦那の食事だ。一人暮らしの経験があるとはいえ、二ヶ月分近く
   の食事を用意するのは無理。けれど入院日が決まるまで冷凍庫が許す限り
   ご飯をストックしていく。


    

    今回は先生にお願いしてPCの持ち込み及びネット環境の許しをもらった。
   入院の栞には「電化製品の持ち込みは不可」となっているが実際OK状態
   だそうだ。まぁおそらく冷蔵庫やテレビなんかがダメなんだろう。入院で
   金もかかるが、ノートPCを購入する。






    そして心配をかけている友達や仕事先に訳を話し、当分お目にかかれ
   ない旨を伝える。確実性のないものだから今年いっぱい仕事はお休みする
   事にした。去年のように仕事が山盛り入っている時に病に倒れては信用を
   失ってしまう。フリーでやっている身としては信用を失う事は仕事を失う
   事を意味する。それだったら今年一年はスッパリ休養期間をもらって万全の
   体制で来年にかけたい。








    
    さて、再び旦那と外来へ行く。今回はお話だけなので採血も検尿も無し
   だから我々は一番で先生に会える事になっている。

    おおよその事は私から聞いていたものの旦那はショックを隠しきれ
   ない。反対に私はもう先生を信じているし、自分ではどうしようもできない
   と知っているのでまるで他人事のように客観的にいる。だから旦那が黙り
   がちになってしまうと先生は私を見る、そんなやり取りが過ぎてようやく
   「入院」が決まった。今回も前回同様、入院日は前日夕方にならないと
   判らない。





    

    
    それから数日して入院の日が決まり、病院へ行く。腎臓内科の外来の
   廊下で待っているとまたしても担当医が通りかかり、「来ましたね」と
   ニコニコしてる。今回薬の副作用でムーンフェイスというのを心配して
   いた私に「薬が減れば顔も元に戻りますからね」と言ってくれた。そう
   なのだ、これがあるから管楽器奏者の私は仕事復帰が難しい。でも体を
   良い状態に戻すのが入院のテーマだからもうしかたない事だとは思って
   いる。元に戻るのなら一時的な事を心配してても意味がない。


    周りの心配とは裏腹に私は自分の事ながら冷静でいられている。この
   割と何でもサッパリ言ってしまう先生の存在も大きいと思う。


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