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横浜は燃えている!

横浜は燃えている!

自主買い食い禁止


     ●2006年6月17日(土)

    宿坊宿泊の特典である朝のお勤めに参加する。
   今回の仁和寺の朝のお勤めは6時開始で、本堂におのおの集合である。ここは自由参加
   なのだが、我々はもちろん宿泊予約をした際にこちらからお願いしてある。
    前回の智積院のお勤めの時に言われた集合時間に行ったのでは遅かったので今回は気合い
   を入れて早めに行く。宿坊の御室会館から本堂までは近いようだが結構歩くので5時に
   起きて5時半過ぎには御室会館を出る。本堂へ行く途中に別の建物から読経が聞こえる。
   
    本堂に着くと既に一人で宿泊していた人が到着していた。「おはようございます」と
   言うと当たり前なのだが「おはようございます」と言ってくれた。この人以外の宿泊客達は
   こういった当たり前の事が出来ない人ばかりだったのでこの人にはちょっと安心した。

    我々は本堂にノコノコと上がり込んで座ると案内のお坊さんが来て「お経が始まったら
   これを焼香して下さい」と言って奥へ戻って行ってしまった。智積院の時は案内のお坊さん
   は最初から最後まで我々に付ききりで側に居てくれて見本を見せてくれたり、いろいろと
   教えてくれたのでちょっとここは心細い。


    間もなく読経が始まる。焼香するように言われても果たして自分のやっている焼香の
   やり方が正しいのかまるで自信がないがやるしかない。先程の一人の人と夫婦一組と我々で
   計5人。我々以外は焼香するように言われてないので焼香しようとしないので旦那が他の
   人に焼香をするようにうながす。
    住職さんというのか、一番偉い席に座るお坊さんがこの日は居なかったので事前情報に
   あった読経の後の説法も無くてあっという間に終わってしまった。どうしたものかとまだ
   座ったきりの我々の前に先程の案内のお坊さんが片付けながら寄ってきて「終わりですが
   質問はありますか?」という。そういう展開を予想していなかったので質問も用意して
   なくてボーっとしているので「ありませんか」と微笑み返されて終了。境内は見て良いと
   いうので五重塔などをゆっくり見て御室会館に戻る。前回の知積院のお勤めと比べて
   しまうとちょっと物足りない感じがするが、仁和寺のお勤めをする本堂は普通に拝観に
   来たら入る事はおろか、通常は御簾を降ろしてしまうので中もろくに見られないので大変
   貴重な体験なのである。


         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    朝食はすぐなので部屋に戻らずロビーで新聞を読んでいる。桜で有名な仁和寺なので桜の
   お香がこの御室会館のロビーには焚かれていてとても良い香りがする。「朝食の用意が
   できました」と言われて昨夜と同じ「梵」に入る。昨日どっさり食べたのでまだ腹一杯だが
   平らげる。この「梵」や御室会館でお世話をしてくれる方達にはとても親切にして頂いた。
    



    宿坊に泊まっても庭園の拝観は有料だが、ここは見なければならない。拝観料を払って
   中に入り、御朱印をお願いして中を見学する。一番のりだったので思う存分ゆっくりと
   楽しめた。映画の陰陽師の撮影で使われた廊下だと説明しても思い出せない旦那だったが
   庭園の素晴らしさに「見て良かった」と連発している。どこのお寺に行っても不思議に
   思うのだが、台風の時などいくらひさしが深かろうと障子一枚で防げるのだろうか。


    だいたい見終わった所で修学旅行がバタバタと来て写真を撮ると我々より後から来て
   もう出て行ってしまった。まぁ私もあんなものだったのだから仕方ないけど、今更になって
   あの時本当はものスゴイ貴重な拝観をしていたんだよなぁなんて事もあった。もったいない
   けどあの位の時はこの良さは分からないもんなぁと、かつての自分を見る。




         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    荷物を預かって頂いた御室会館を出て昨日見損なった妙心寺の大方丈の天井画を見に
   行く。昨日の妙心寺北門近くの柴犬とビーグルコンビは今朝は玄関先に居なかった、残念。
    妙心寺の大方丈の拝観は時間ごとに説明する案内の人と共に拝観するようになっている
   ので自由には出入りできない。まず大方丈に入り龍の天井画や建物を見る。18本ある大きな
   柱は今だったらとても手に入らないだろう。それらを当時は多くの牛が運んだというのも
   驚きである。旦那の方は天井画の龍に魅せられたようで旅行中も事あるごとに「あの龍の
   目玉は近くで見たらどれくらい大きいんだろうね」というような龍の話ばかりしていた。



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    どこのお寺も入口に「境内での犬の散歩禁止」と立て札があるのだが、そんな事は全く
   お構い無しで堂々とおじいさん達は犬を連れて境内を歩いている。京都のお年寄りは皆
   小さくて、背筋が真っすぐで毅然とした方達ばかりだ。どの人も(違う人もいたけど)
   ニコニコとして誰にでも話しかけて親切なんか当たり前という顔をしている。そして
   暑かろうともキチンとした服装をしていて、それがかえって涼しげな印象だ。



          ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    一旦荷物を預けに今夜の宿「旅館 紫」さんに祇園までタクシーで行く。京都のタクシー
   は観光客に慣れているのだろうけれど、いつ乗っても親しげに話しかけてきて説明や案内も
   してくれたりする。関東のようにムスッとしてこちらが気を使うような運転手はいない。

 

           ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    今夜の宿は本当に取れなくて苦労した。もちろんシティホテルのような所だったら空いて
   いるのだが、せっかくだからいかにも京都っぽい所へ泊まりたいと思えば思うほどそういう
   所は満室だった。前回の銀閣さんは修学旅行で貸し切りだとかでダメだったし。

    「旅館 紫」さんは祇園の花見小路の脇道を入った所にあり、祇園町南側地区協議会が
   指定する歴史的景観保存地区の中にある、築150年の木造2階建てという何だかすごい宿
   なのだ。一見さんお断りだったのだが最近受け入れてくれるようになったらしい。京都には
   今回で4回目だがこの辺りを訪れたのは初めて。どのお店も昼も夜もとても怖くて入れない
   感じでいっぱいのお店が並んでいる。


    そんな所なのだが、この旅館のおかみさんはとっても優しくて「うちはほったらかしの
   方針なんですよ」と言いつつも、その気配りようは私など100年経っても追いつけない。
   部屋にいて廊下に出るとサッと現れてこちらの必要な事を整えてくれる。この日は昼過ぎ
   から大雨になったが、使用した傘は翌朝にはキレイに乾かされてたたまれていたり、食事や
   観光に出る度に泥だらけになっていた靴もその都度キレイに磨かれていた...等々尽きない。




          ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    荷物を預けてまず八坂神社へ向かった。ここも訪れるのは初めて。神社という所は
   基本的に拝観料は取らないので懐には優しいが、御朱印を頂くので御朱印料は払う。
   スサノヲノミコト、クシイナダヒメノミコト、ヤハシラノミコガミを祀ってあるのだが
   日本史にうとい私に日本史の好きな旦那は詳しく説明する。 



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    円山公園を抜けて知恩院へ向かう。私はここへは何度か来ている。立派な山門をくぐり
   結構な段差の石段をバテつつも登る。登るのはまだいいが、降りるのはちょっと怖い。
    ここでも御朱印を頂き、本堂へ入る。お坊さんに先導された檀家さんの団体と相変わらず
   の修学旅行がいてちょっと落ち着かないが仕方ない。本堂に上がり、旦那に忘れ傘の場所を
   教える。白内障がちょっと進んでしまった私が見えるのに旦那は開いた傘を想像している
   ので、なかなか見つけられなかった。

    修学旅行シーズンには先生が小グループで行動する生徒ごとに説明しているのが非常に
   邪魔くさい。中には間違った説明をしている先生もいて腹立たしい。私は仏教学校だった
   ので旅行前にみっちり勉強させられて、現地での説明なんて必要無かったけどなぁ。

    今回は集会堂が修復中なので鶯張りの廊下は御影堂から集会堂への廊下のほんの少ししか
   体験出来ない。確か以前来た時は集会堂の鶯張りの廊下に大いに驚いたものだった。残念
   だが集会堂も見応えがある所なので次回旦那に見せてあげたい。知恩院は庭園は拝観料が
   必要だが、お寺を拝観するのは無料だった(忘れていた)。



         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    昨日行った信三郎帆布はこの近くなので行ってない旦那に見せようと店に向かったら
   まだ午前中(11時半頃)だったにも関わらず店の前に行列ができている。噂の入場制限を
   しているのだった。やはり土日はスゴイ。行列に恐れをなし、買う物は既に得ているので
   我々は引き返す。その付近は戦利品の入った信三郎帆布の紙袋を持った人が沢山いる。
   そんな人や行列を見て地元のおば(あ)さん達は「そんないいもんでもないのになぁ」と
   呆れ顔で言っている。それを聞いている私の背中には昨日大喜びで買ったリュックが...。


         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    知恩院からお昼を食べる為に四条烏丸の大丸まで歩いていく。歩いてみて思い知るが
   これがとんでもない距離であった。祇園の辺りは歩道も混んでいるので一本平行してある
   裏道を通る。骨董屋さんがズラリと軒をならべる通りであった。車も通らず人もほとんど
   居なくてのんびり歩ける。祇園→四条→四条河原までは楽勝だが、四条河原から四条烏丸
   までが非常に遠い。あまりの遠さに旦那は不安になり地図で大丸の位置を確認する。


         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    ようやく大丸に着き、地下に降りる。ここにはあのすき焼の「三嶋亭」さんのイートイン
   があり、すき焼定食やステーキ定食が気軽に食べられるのだ。情報では行列してでも食べる
   価値アリ、とあるけどお店の前には行列は出来ていない。店員さんにウエイティングリスト
   に書き込んで貰い、指定の時間を教えられてその時間に戻ってくるシステムになっている。
   我々は12時頃到着して戻って来るのは12時40分だと言われる。大変な距離を歩いたので
   一度大丸を出て、近くのファーストキッチンで一休みする。


    昨日の千本釈迦堂へ行った際に私の靴底が両足とも剥がれてしまい、大丸の修理する所を
   訪れたのだが「これは2~3日かかります」と言われたので旅行者は断念した。剥がれた所を
   ベリッと剥がせば特に歩くのに不便はなかったのでこれで過ごす事にした。



    指定の12時40分に戻って来ても一向に前から食べている人達は帰る気配がない。仕方が
   ないので旦那はイスに座って待ち、その間私は同じフロアの一保堂さんへお茶を買いに
   行く。お茶は種類も値段も豊富に揃っていて普段日本茶を飲み慣れていない私は全く理解
   不能だったのでそれを全面的に出して店員さんに教えて頂く。店員さんはとても若いのに
   嫌な顔もバカにした態度もせずに丁寧に応対してくれる。関東でこんなデパート無いよ。
   
    親切な店員さんのアドバイスと事前の情報によって、煎番茶、茎ほうじ茶(朝保)、
   煎茶(日月)を自宅用に袋で購入。旦那の実家のお土産用に煎茶(日月)をあの有名な
   デザインの缶入りで購入。




    一保堂から戻ってもまだ食事にはありつけない。かなり待ってようやく入り、旦那は
   すき焼定食で私は牛肉丼を注文。店内は7名が座れるカウンター式だ。料理の出てくる間
   チラリチラリと左右の先客を見てみる。話している内容や言葉遣いから全て地元の人達の
   ようだったが、この人達は食べに来ているとはとても思えない。とにかくしゃべっていて
   目の前にある料理はすっかり冷えきっているにも関わらず、全然手を付けていない。たまに
   思い出したようにほんの少し食べる程度。イートイン、というのを理解していないのか、
   ファミレスに居るかのようでこの後待っている人がいる、とか全く我関せずのようだった。
   特に早食いでもないが、かなり後から席に着いた我々が食べ終わってもまだまだ帰る様子は
   見受けられなかった。こりゃぁ待つはずだ。

    肝心の味はちょっと甘いすき焼であった。「こういうのが京都のすき焼だ」と言われれば
   そうですか、という感じ。肉の味がしっかりする肉は私は好きだったが、霜降りがたっぷり
   入った柔らかい脂だらけのが好きな人はダメかもしれない。


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    大丸を後にして今度は旦那のリクエストである銀閣寺へ向かう。大丸前から銀閣寺へ行く
   バスを待っている間に旦那の携帯に会社から電話がかかってくる。長い間旦那は話をして
   いる。バスが来たので電話を切り、バスに乗る。相変わらずバスはものスゴイ混んでいる。
   一緒に乗って来たおじいさんが座っている若い人を怒鳴りつけて席を譲らせる。それを見て
   私の隣りに立っていたおじいさんは「譲って貰うのにそんなに威張って言ってはいけない」
   と言うが聞く耳を持たない。私の隣りのおじいさんはそれからずっと私と話していった。




    バスに乗っている間に雨が降り出すが、バスは走っても走っても満員状態。途中ようやく
   北村美術館という所でかなりの人が降りて一息つけるようになった。あの説教じいさんも
   ここで降りてバス内の雰囲気もホッとする。バスの中で再び旦那の携帯が鳴る。出られない
   のだから切っておけばいいものを旦那は鳴りっ放しにさせておく。バスを降りると旦那は
   会社に電話を入れてかなりの雨の中、ラーメンのますたにの軒先で話し続ける。旅行に
   行くって知っているのに休み中なのに電話をかけるなんて失敬極まりない。電話を切らない
   旦那にも猛烈に急激に腹が立ってくる。電話が終わった旦那に「電話なんて出るな!電源を
   切っておけ!!」と怒りまくる私。怒りの収まらない私を置いてあまりに雨がひどいので
   旦那は近くのスーパーにビニール傘を買いに行く。


         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    銀閣寺に着いても私の怒りは収まらない。ここにも修学旅行が満員状態で増々不機嫌に
   なる。御朱印をお願いして拝観する。雨が降り続いているが、かえってこの雨がとても
   庭園などをいい雰囲気にしているが私は腹が煮えくり返っていて全く味わえなかった。
    本来ならこの後哲学の道を行って真如堂や永観堂辺りを通って南禅寺まで行く予定だった
   が梅雨パワーを全開にしているこの雨と怒りの収まらない私を前にして旦那はタクシーで
   旅館に戻る事を決意。

    
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    ここで乗ったタクシーの運転手の方もとても親切で、旦那が「建仁寺へ行こうか」と
   言い出すと「せっかくなんだからまだまだ観ていきなさいよ」と後押ししてくれたので
   明日の予定だった建仁寺へ行って貰う。


          ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    禅寺でもある建仁寺は境内も庭園も掃除が行き届いている。雨は止む様子はないが
   雨のお陰でここでも庭園が生き生きとしている。祇園の花見小路を少し行った所なのに
   こんな大きなお寺があるのがまたスゴイ。ここでも御朱印を頂く。


         ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


    今回の旅行では諦めていたこの近くにある空也上人で有名な六波羅蜜寺へ行く。
   あれだけ有名な空也上人の仏像があるのに込入った街中にポツリとお寺はある。本堂で
   御朱印を頂き、拝観料を払って空也上人の仏像を拝観する。エアコンの無い狭い宝物殿は
   かなり蒸し暑いのでうちわが用意されている。空也上人を拝見できて私はだんだんと怒りも
   収まってきた。もう一度来た道を戻り、建仁寺を通って旅館へ戻る。



          ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


    旅館へ戻ると部屋に案内される。電話で予約を入れた際に「通りに面してない部屋しか
   空いてないけど良いですか」と言われていたので、通りには面していない部屋だったが
   この後もずっと出かけっ放しの我々は何ともなかった。

    作務衣を着た可愛いおかみさんがお茶を出してくれる。明日の朝のお勤めに参加でき
   そうなお寺を尋ねると「知恩院さんに電話して聞いてみますよ」と言ってくれて、申し訳
   なくもご親切に甘える。夕食に出かける我々にお風呂を勧めるのでまず旦那が入る。その間
   明日の知恩院のお勤めの時間を教えてくれた。風呂からあがった旦那は「風呂に入った方が
   良さそうだから入ってきなよ」という。ここのお風呂は普通の家庭風呂なので他の客がまだ
   戻って来てないうちに入ってしまいなさい、と言う事のようだった。風呂に入り、非常に
   サッパリとして生き返った。

    
         ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 

    まだまだ続く...。

   
      


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