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2013.02.10
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離婚してからラブソングが駄目になりました。

ラブと言っても、恋人や配偶者へのラブソングが駄目なのであって、それ以外の家族や友人へのラブソング(または恋人や配偶者だけでなく家族や友人も含まれるようなラブソング)は大丈夫なんですけれどね。

好きなアーティストの曲でも、恋人や配偶者のみへのラブの歌だと

『はぁ!?ケッ!』

と思ってしまいます。
それは私にとって別段どうということでもなく、ナチュラルにそう思う自分になっているのですが…。
まあ、ひねくれてしまったんだろうな~と思います。

他所の夫婦が仲がいいのは私にとっても嬉しいこと。
カップルを見かけても「幸せそう」とは思うけれど、心を乱されることはない。

けれど、ラブソングはなんかダイレクト過ぎるんですよね。

♪愛してる~あなたがいなきゃ~このままずっと一緒に~さみしいよ~夢で会いたい~♪

『ケッッ!』みたいなね・・・。

これからの私の人生で、もし恋人ができたり、考えられないけれど(そして私と出会う世の男性方もそのようなことは考えられないだろうけれど)再婚ということがあっても、その相手を心から愛するなんてことはもうできない気がします。

好きにはなれると思いますが、血の繋がりのない、別々に生きてきた、人間の大人の男を愛することができるとは思えません。
愛する必要もないし。

恋は楽しいし、自分のためになるからしたいです。
社会的に・経済的にランクアップできる確証があるならば、子供のために再婚もいいかも。

そうなんです。
結局、子供のためと自分のためであって、もうね、パートナーのためにという視点にはなかなかなれないと思うのです。

なんて言っててあっさり誰かを愛したらどうしよう。
まあ、それはそれで良しなのか。



ふと、中原中也の「汚れっちまった悲しみに」という詩を思い出しました。
悲しみが汚れるってどういうこと?とずっと疑問で、心に響くということがなかったのですが
今は心に響きまくりです。

世の中には綺麗な悲しみがあると思います。

愛する人が辛い目に合ったとき純粋に相手のことを想う悲しみ。
亡くなった愛する人を想う時の澄んだ悲しみ。

でも、汚い悲しみもあるんだよな~と…。

中也は恋人の泰子が親友の小林秀雄の元に去ってしまうという出来事を経験していますが、それが中也の悲しみが汚れてしまったことに関係があるのではないかと思えてなりません。

運命を、人を恨むようになってしまい、ただ悲しいだけではいられない、そんな自分の心持のことを『汚れっちまった悲しみ』と表現したのではないのかなぁと…。

文学の解釈は個人のものですが、私にはそう感じられるのです。

大人になると綺麗なものばかり見ているわけにはいかなくなる。

ま、汚いものが一杯あるからこそ、綺麗なものがより一層美しさを増して貴重になるわけで
だからそれは悪いことでも怖いことでもないのだけれど。
そして、そう感じられるようになったいまでは、この詩に共感はすれど、悲しくなったり悲観したりするわけでもないのだけれどね。

しかも私の場合なんて、悲しみが汚れっちまったどころか、元夫に対してはもはや憎悪を感じています。エヘ。

人を憎む気持ちってどうすればいいの?
憎んでいていいの?
私の心が汚くなるんじゃない?
(元が綺麗というわけではありませんので悪しからず)

と、この気持ちを持て余し、悩んだりもしていたのですが
今ではこの気持ちも受け入れて楽しく生きていけばいいや~と考えられるようになりました。

心の隅に、ずっと憎悪や恨みがあっても、別に本当のことだから無理して忘れる必要もないしね。そんなこともう構いません!

思えば立派な親のもとに生まれ、優しく暖かな心の人達(元夫とその両親は除外)に囲まれて、恵まれた環境で育てられ、のほほんと生きてきました。

そんな私のパンドラの箱も開いてしまいましたけれど、開いたからには戻せませんから、それはもう内包してやっていくしかないです。
それに、箱の底にはやっぱり希望がありましたからね!

人を呪わば穴二つっていうけれど、そんなの関係ないね!
人を憎んじゃいけないって言ってくれる人がいるけれど、そんなのムリムリ。
そのようなアドバイスをくれることは本当に有り難いことなのだけれど、私はそこまで人間ができてない。

いつの日か、時間の経過と共に憎悪は少しづつ昇華されるのかもしれないけれど、それまでは憎しみともうまく付き合って、時には利用してやろうと思っています。

これから先「もうムリ!頑張れない!」って思ったときには、憎しみに出てきてもらってとことんまで落ち込むことで弾みをつけて浮上するとか・・・。
憎しみを引っ張り出してきて「負けるか!」と闘志を燃やす燃料にするとか・・・。

利用価値はまあまあありそうです。







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Last updated  2013.02.12 06:51:49
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