でんきやかん

2016/10/02(日)14:23

地震と大気中ラドン濃度

函館地震の四日前から放射能検出  2016年6月16日午後2時21分、北海道函館市で大きな地震が発生した。震源は北海道南西部に位置する内浦湾と陸地の境目、深さ10キロの地点で、M5.3(震度6弱)を記録した。 震度6弱の地震が函館市で起きたのは、1923年に地震観測が始まって以来、初めてのことである。 6月12日から13日にかけて、北海道の複数の市内における放射能が高濃度を示していた。もちろん、この日に限らず高濃度を示している日もある。 これは地中のラドンガス放出による放射線ではなかったか、更に相模湾あたりでは、よくある事となっている空気の生臭さも地中のガス放出(南関東ガス田)と考えられます。  地震発生直前に地表の微小なひずみが観測されることなく、大気中ラドン濃度が上昇することが最近の放射化学的観測から明らかにされている。東北大学 放射線管理施設の給気口と排気口におけるラドン濃度差は小さく、更にHEPAフィルターによりラドンの娘核種が除去されている。すなわち放射線管理施設の排気モニターで施設外の大気中ラドン濃度の変動を捕えることができるわけだ。 兵庫県南部地震の前の大気中ラドン濃度変動を神戸薬科大学の放射線管理施設の排気モニターが、東北地方太平洋沖地震前の大気中ラドン濃度変動を福島県立医科大学の放射線管理施設の排気モニターがとらえていた。 放射線管理施設のモニタリングネットワークによって、広域な大気中ラドン濃度変動をモニタリングされている。 季節により規則正しい増減傾向を示す大気中ラドンガスの濃度は、2008年ごろからその濃度変動が乱れ始め、2010年6月から半年間増加し、その後急激に減少し地震発生までの約3月間、 低いレベルを維持した停滞状態が続いていたが、東北地方太平洋沖地震の発生前にラドン濃度の上昇が見られた。 その間、2008年5月茨城県沖地震M6.8,2008年6月岩手・宮城内陸地震6.9,2008年7月福島県沖地震M6.9,2010年3月福島県沖地震M6.5,2011年3月東北地方太平洋沖地震M8.4と大きな地震がつづいた。   ラドンは安定な気体で、数日から数10日にわたる測定に適しているため、大気や気団の問題を扱う気象学上のトレーサ(放射性追跡子)として利用されている。さらに、ラドンのトレーサ利用は地下水などを対象とした水文の分野、海洋の分野へも広がっている。  ラドンの発生源は地中にあり、地殻変動、地震、火山活動、地滑りなどと関係があると予想されている。地震発生頻度の高いわが国では、地震予知を目指した研究に特に関心が集まっている。 ラドンと地震との因果関係を追求する研究は、放射能測定技術の進展とともに1950年頃からわが国でも行われてきた。その後、1974年に旧ソ連邦タシケントでの地震予知例が紹介されて以降、わが国のこの方面の研究が活発化した。 最近の研究によれば、活断層上またはその近傍の大気のラドン濃度と地震発生との間には、何らかの因果関係が認められるとのことである。

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