カテゴリ:美術館めぐり
今年の7月に東京国立美術館に見に行ったものです。
中学生の頃にきれいな文字が書きたくて、書道の本を探しに行った事がありました。 そこで、気に入った文字が平安時代の文字でした。 文字というより、模様などにも見える、流れる書き方は、和紙の柄や絵巻を邪魔しない、 同化された、全体の調和に驚きました。 なので、今回は本物の平安時代の書を見る目的で行きました。 文字の形の流れがわかるように年代順に展示されていて、 骨に文字を刻んだ亀骨文字から始まりました。 教科書で見た事がある物でした。 大きめの骨にほんとに刻んであって、色がついてるわけでもないから文字が見ずらい。 今なら記録したければ身近に紙があるけど、この時代、文字を記録するのにかなりの段階があったと思うと、その重みが出ていて、少し圧倒されました。 記録という行為が時を経て何千年前と現在とが繋がっているような不思議さがありました。 一番見たかった平安時代の文字にやっとたどり着き、ゆっくり見回り、そこで気づきました。 日本語は漢字とかなの形の違った組み合わせなので、文字組が難しいんですけど、 このバランスが悪さが良いんだなと思いました。 日本はアシンメトリー文化ですもんね。 全体的に中国の文字が大半だったのですが、さすが、文化が古いだけあり戦国時代、唐の時代の書がありました。それがとても完成されたきれいな文字で驚きました。もう現在の印刷物とかわらない、完璧な書体で手書きに見えませんでした。 そうやって手書きの文字を見て行くと、現代のほうが文化というか人間の能力が後退しているように思えました。 私は会社でマックを使用して物を作ってをいるので、逆に機械に支配されている気持ちになる事が多く、それがとてもストレスでアナログ的な感がなくなっていくのを感じています。 あとは、印刷物のような文字だけではなく、創造的な書もあったのですが、中国より日本のほうが好きでした。 文字に個性というか性格が出ていて、見ていると、いろんな想像をしてしまいます。 絵を観ていても、それぞれの書き方があります。書もそうなんだな、と思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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