瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

2008/06/04(水)20:27

財政規律を墨守せよ

政治(262)

 与党内では「骨太の方針2006」を棚上げにしかねない状況のようですが、現在の衆議院議員は小泉改革を支持したはずですから、国のプライマリーバランスを黒字化する義務があります。構造改革からの離脱は許されないからです。  小沢代表の選挙戦略は角栄直伝の利益供与にあります。小渕元首相が世界の借金王だと自虐的なパフォーマンスを演じましたが、その結果はバブル崩壊後の失われた十年でした。財政規律を失えば同じ間違いを犯すことになります。  国民生産の1.5倍もの赤字国債がある国は先進国では日本だけです。プライマリーバランスが黒字化しても利子補填のための借り換え債発行は続きますから、子供は生まれた時から1000万円の借金を背負わされる計算になります。  出生率の低下は日本の未来に見切りを付けた親が少なくないからです。生まれてくる子供も借金まみれの日本には愛想が尽きるでしょう。後期老人健康保険の自己負担を拒否するわがまま老人のためには働きたくはないでしょう。  老人の「長生きすることは悪いことなのでしょうか」には考えさせられますが、現役世代、子や孫の世代に丸抱えされる生き方は悪いことなのかも知れません。国民保険に未加入の老人は自己責任を問われても仕方がありません。  国民年金の未加入者が生活保護を受給できますから、年金受給者よりも遙かによい生活を送られる社会は間違っています。老人でも医療費の一割負担は甘受すべきです。自己負担は嫌や、消費税を上げないは虫が良すぎるからです。  財政規律を一端弛めれば同じような声があちこちから上がってくるでしょう。福祉は無料の世界には戻れないのですから空手形の乱発は政治不信を招きます。官僚の無駄遣いは常軌を逸していますから隠し財源を出し尽くさせるべきです。  予算の総枠規制をすればそれなりに工夫をするのが官僚の役割ですから、リストラを進めるべきです。無駄遣いを無くし、官僚、天下りの人件費を切り詰めれば必要なお金は捻出できます。少なくとも民主党はそう主張しています。  小沢トロイカ体制は衆議院の任期満了までには馬脚を現しますから、問責決議案でも何でもやらせておけばよいのです。公務員改革、中央の権限の地方移譲、財政規律の墨守ができれば民意は何でも反対の民主党から離れるでしょう。  ねじれ国会による日本の損失は量り知れません。小沢氏の政策よりも政局を好む性癖が再び日本に失われた何年かをもたらすかも知れません。民主党は小沢トロイカ体制から脱皮し、国益を真剣に考える政党に模様替えすべきです。  サブプライムローン不況、資源高騰が世界、日本の経済を蝕んでいますから、政治が安定しなければ世界から取り残されてしまいます。日本に必要なのは政界、官界のリストラですから、指導力のあるニューリーダーが待ち望まれます。  福田、小沢氏を筆頭とした55年体制議員は既に賞味期限切れですから世代交代が必要です。野党の顔ぶれに清新さがありませんから、何でも反対の旧社会党時代に回帰してしまうのです。政権交代のためにはリニューアルが必要です。

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