瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

2008/11/13(木)20:57

究極の経済対策は世代交代である

政治(262)

 定額給付金が政治問題化していますが、このようなバラマキには賛成出来ません。2兆円もの予算が捻出できるのならば、中小企業対策に回すべきです。経済波及効果が望めないようなバラマキは経済対策の名に値しないからです。  トヨタですら大幅減益ですから、大恐慌の始まりだといえるでしょう。政府の取るべき経済対策の第一は法人税減税、設備投資減税などの企業活性化です。個人に1万2000円を配るよりも金の卵を産む鶏を太らすべきだからです。  定額給付は野党に塩を送る政策に過ぎません。小沢氏が前祝いに杯を干している姿が目に浮かびます。公明党に配慮しすぎてますから、自民党内もまとまらないのでしょう。首相に望むのは経営のプロとしての景気対策だからです。  一方、政府の裏づけがなければ高額所得者の辞退も受け付けられないという地方自治体も情けない限りです。中央省庁からの丸投げを災いを転じて福となすだけの器量のない政治家ばかりですから、地方分権もはかどらないのです。  百年に一回の大恐慌だと自覚するのならば内輪もめをする時間がないはずです。小沢民主党も国家の危機に際しては矛を収めるべきです。国家の非常事態に政争にかまけている与野党の政治家には天下国家を論じる資格はありません。  日本の政治は小沢氏の政策よりも政局を好む政治手法により機能停止しました。バブル崩壊から経済が再生していた時期だから、政治不況にはなりませんでしたが、大恐慌を前にしては挙国一致内閣を造るだけの覚悟が求められます。  定額給付金を巡る騒動を前にしたら国民の政治不信が加速するのも当然です。小沢トロイカを初めとする民主党の古い世代を一掃すべきですし、自民党も世代交代を果たすべきです。国民は新しい世代による政権交代を求めています。  自社対決時代、55年体制に復帰したような国会審議は政治不信を募らせるだけです。世論調査の結果では政権交代を求めるが、小沢首相を支持しない層が多数ですから、小沢氏が民主党の代表を辞めない限りねじれは解消しません。  与党が政権末期の様相を呈していますが、小沢氏には日本の未来を託せません。政権交代が政治日程に上るためには世論の高まりが必要ですが、国民の支持は麻生、小沢氏から離れていますから、総選挙は日本を自滅させるだけです。  消去法として麻生首相が任期満了まで政権を維持すべきでしょう。半年間の間に与野党が危機感を持ち、世代交代を競うべきです。旧世代には何も期待出来ませんから、新しい世代、ニューリーダーの台頭を願うしかないようです。  自民党の総裁選挙が世代交代のチャンスでしたが、派閥次元の利益が優先しましたし、小沢氏は代表選すらさせませんでした。新しい世代がクーデターを起こさない限り、日本の政治は旧態依然とした政治から脱却出来ないでしょう。  究極の経済対策は政権交代ではなく、世代交代ですから、若い世代には選択肢を示す義務があります。国民の感じている逼塞感は尋常ではありませんが、国民は小沢氏のような寝業師ではなく、陽性のカリスマを求めているからです。  

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