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カテゴリ:セミナー・講演会
先週の7/11に野村不動産ヤーバンネット主催のセミナーに行って、藤巻健史氏の講演を聞いてきた。
早大商学研究科の講師もされているそうで、相変わらず面白い話だった。 <講演メモ> ○中長期的な投資 ・株が人が思っている以上に上昇する可能性があると考えている。 →過去のトレーダーとしての経験から、現在は丁度、全館のバブルが始まった前年の状況と似ている。 ・藤巻氏本人は、長期固定で銀行から融資を受けれるだけ受け、不動産と外貨建資産を購入している。つまり、インフレ期待型のホジション(バブル初期)のポジションを取っている。 →日本政府と同じポジションをとっている。(ハイパーインフレを待望する体制) →日本政府は、合法的徳政令(ハイパーインフレ)によって、借金返済をするしかない。 ○バイブルとは ・前回バブルが起こったきっかけは、1985年の日銀が取った流動性供給が引き金。 ・その結果、資産価格が上昇し、資産効果で経済が上昇。高回転がグルグル回った。 →東京では5年で不動産価格が10倍に上昇 ・当時の日銀は、消費者物価指数(CPI)ばかり気にして、なかなか金利を上げなかった。 CPI指数:84年(2.2)、85年(1.9)、86年(0.0)、87年(0.5)、88年(0.8)、89年(2.9)、90年(3.1)、91年(2.8) 日経平均:84年(11542)、85年(13113)、86年(18701)、87年(21564)、88年(21564)、89年(38916) →CPIが0~2%が適切だとして、株価と不動産が急上昇しているにも関わらず、89年まで金利を上げなかった。 ○バブル期と現在の違い ・バブル期ほどマネーサプライ(市中のお金)は増えていない。 →しかし、ベースマネー(発行銀行券+日銀の当座預金)は急増している。 ・日銀の2006年4月末のB/Sは130兆円となっており、資産の殆どが国債(92兆円)となっている。 (日銀の資産内訳:金0.4兆円、買入手形28兆円、国債92兆円。負債内訳:発行銀行券76兆円、当座預金19兆円) ・発行銀行券の額は、1991年の32兆円から、2005年の73兆円へと約2.5倍となっており、インフレになるのは当然のハズ。 ・日本の財政悪化が酷くなっている。 →バブル期の財政赤字は200兆円、現在は800兆円。5年後に1000兆円を超える。 →年間84兆円予算で、44兆円が税収、毎年40兆円を国債で補填している。(バブル期でさえ、税収は60兆円を上回らなかった) ○金利上昇の影響 ・金利は早めに上げるべきで、0.25%という金利は、マーケットにとって大きな影響は無い。 ・この10年に及ぶ超低金利で日本人の金利に対する感覚が鈍ってしまった。 →1980年の米国金利は20%、日本は10%だった。 ・利上げは株価にとつて望ましい。 →米国経済の場合、時速180Kmを110kmに減速するだけの話である。 →米国は17回の利上げで4.5%まで持っていった。 ・日銀の金利引き締めが、遅れるとバブルは急上昇、急下降となつてしまう。 ・米国金利は現在5.25%、米国はまだ上げる予定で、来春に6%と予測が出ている。 →米日の金利差5%は、為替で5%儲けなければならないので、ドル売りができない金利差となっている。 ○世界のこれまでの経済動向 ・世界デフレで欧米の企業はポロ儲けをした。 ・2003年は世界の全面株上昇、2004年は日本以外で不動産価格が上昇(日本だけが出遅れ) ○日本には悲観的 ・構造不況であり、国債競争力は下落する。 →強い円は国債競争力を削ぐ原因 ・中国経済が強い理由は、安い人件費では無く、円が強くなり人民元安が原因 →1980年、1元/160円、現在は1元/13円。日本円は人民元に対し10倍の購買力ができてしまった。 ○著作の紹介 ・藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義は、早大商学研究科の授業のテキストに使用。 ・藤巻健史の5年後にお金持ちになる「資産運用」入門 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年04月17日 22時40分23秒
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