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たった5mの復活だったのだが・・・。
屋台の復活がもたらしたものは意外に大きかった。 おじいちゃん達の魂に火をつけたのだ おじいちゃん達は戦後、屋台を復活させたメンバーだった。 遠くの町まで「祭囃子」を覚えに行き口伝で次の代に教えたらしい。 そのおじいちゃん達が、子供達に「あの祭囃子を教えたい」と立ち上がったのだ。 若連は寄付に奔走してたが あの5mの復活で協力してくれる人数が増えたらしい。 その中心になったのが 子供の頃に屋台に乗った人達だった。 自分の子供達に「自分が子供の頃に体験した楽しかった祭り」を経験させてあげたい。 その一心で走り出した。 最初は何人かの集まりだったが そこに長老達が加わり少しずつ大きな流れになっていった。 そして本当に屋台が復活したのである。 「お囃子の練習」は9月から始まる・・・。 その音がみんなの心をワクワクさせるのだ。 何もなかったお祭りが「楽しみなお祭り」に変わっていく。 屋台に必要な「お囃子」はおじいちゃん達が口伝で教えた。 屋台を知ってる年代の人達も助っ人に加わり 大太鼓、小太鼓、笛が祭囃子を奏でる。 最初は横笛など吹いたこともない子供達が 次第に音を奏で出す・・・。 つっかえ、つっかえの太鼓達が次第に勇壮な拍子を刻む。 本番に向けて日に日に上達していくお囃子が 涼しくなり始めた夜に心地いい風に乗って町内に響く。 そして10月の半ば・・・。 祭囃子は完成した・・・ あとは屋台に乗るだけだ。 法被に身を包んだ子供達が屋台小屋に集まる。 若連が屋台小屋を開ける。 o(゚ー゚*o)(o*゚ー゚)o┣¨キ┣¨キ☆ 暗い屋台小屋に明かりが灯り、屋台は勇壮な姿を現した。 \(▽ ̄\( ̄▽ ̄)/ ̄▽)/ヤッタァー!! 歓声の中、お囃子の子供達が屋台に乗り込む。 みんなが見守る中、屋台はゆっくりと動き出した。 目に涙をためて屋台を見ているお爺ちゃんや 普段は寝ているのに玄関先まで出て、屋台を見上げるお婆ちゃん。 お囃子にあわせて手を叩いて喜ぶ赤ちゃん。 「わっしょい、わっしょい」と掛け声をかけて 屋台を引っ張る子供達。 お祭りが復活した。 賑やかなお祭りが戻ってきたのだ。 まだまだ問題は山積みなのだが・・・ 「屋台の復活」で町内のお祭りが変わった瞬間であった。 嬉しい。 しかし私には大きな不満があった・・・。 ・・・明日に続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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