2007/01/15(月)23:32
悪魔のミカタ5(うえお久光)
「パーフェクトワールド」(日記は→こちらから)に続き,うえお久光の「悪魔のミカタ」の「グレイテストオリオン」(5巻)を読んだ。
今回は,「知恵の実」(望みをかなえてくれる魔法のアイテム)と廃棄品となった元「知恵の実」の2つが同時に真嶋綾に仕掛けられた。
「所有者の望むままに,その肉体を変化,変質させる」グレイテストオリオンと,「人間に取り憑き,その左手が触れたものを人間のように喋らせる」レフトアーム・スピーキング。
はたして綾は「望み」をかなえてコウに魂を奪われてしまうのか? あるいはポリッシュアップルズを中心とした仲間たちが綾を救うことができるのか?
以上がストーリーの中心となるのだが,詳細は本をお読みください(笑)
前回は,「急流空間ドラゴンスプラッシュ」で気絶する場面と,だれかれなしにキスをする場面だけがやたら目立ったコウだが,今回は見せ場がたっぷりあった。
ライン&スタッフはあまり登場しなかったが,みんはあいかわらず。「添い寝するなよ!! 写真とるなよ!! でも,まあいいか(笑)」
5巻の最後で,高虎がみークルに加入し,舞原家のスタッフになり,PAの一員にもなる。登場したときから,けっこう気に入っていたキャラクターなので,この成り行きに大満足。今後の活躍が楽しみだ。
前回,「次巻までには事情を聞かされ,巻き込まれていきそうな勢いである」と書いた葉切洋平だが,まだ,すべての事情は知らされていない。
しかし,東京のボクシングジムからスカウトされていることが明らかに。やはり,ただの「ハシリ」くんではなかった!!
アトリと綾のやりとりもおもしろかった。
「人間」の情動を知りたいためイーチャーズリンクを切り,シュミレートをレコードしたままリンクを復旧したアトリ。
その結果,綾の当面の敵となり,部長を連れてくるという「とんでもない行動」に走ってしまった。結果的にはそれがよかったのだけれど……
2人のカウンセラーが怪しげなのは読者にはみえみえだが,みークルの誰も今のところ気づいていない。
彼らについては,今後書くことになると思うが,十年近い付き合いがあったという元「知恵の実」である「レフトアームスピーキング」に「礼」をする場面はなかなかよかった。
また,「レフトアームスピーキング」も「誰のどんな願いもかなえることができない」という不思議な特徴をもち,妙に親近感がわいてしまった。
今回は「メガネ」「モノクル」という「知恵の実」が出てきたが,その用途は不明。「ボックスP」とともに次回以降の展開を待つことになった。
シリーズ前・前々作「It/ドッグデイズの過ごしかた,終わりかた」についての日記は→こちらからどうぞ。
時代,場所,登場人物,「知恵の実」などをフリーページのうえお久光メモ( 悪魔のミカタシリーズ)に簡単にまとめてありますので,ごらんください。
うえお久光の他作品はについての日記は,フリーページ 読了本(日本) (うえお久光)からごらんください。
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