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テーマ:在宅医療に思う(65)
カテゴリ:緩和ケア
70代、肝細胞がんでホスピスに12/24に入院となった患者さんの話の続き。Aさんとしておこう。
お正月もホスピスで過ごされていた。 病棟は一階にあるので、ホール、ベランダの内側に患者さん、外側に家族にきて貰えれば、窓越しに面会は可能なのだが、日常業務のなかでは出来ずにいた。 年末年始、病棟師長、主任の3人がボランティアを買ってでてくれ、面会者の誘導、面会のタイムキーパーをしてくれ、面会を希望される10名の家族全組が会えるように配慮してくれた。 Aさんのご家族も1/2に来てくれたらしく、そこで退院へ気持ちが大きく傾いたようで、ケアマネ、訪問サービスとの調整をして1/10に退院された。 1/20に外来受診予定であったが、1/17に家族から電話が病棟に入った。 もうベッドから立ち上がるのが困難になっている、訪問診療をして貰えまいか? そこで昨日1/21、ご自宅を訪問してきた。 夫、長女夫婦と孫息子2人、長男と孫娘1人の7人に出迎えられ、リビング隣の客間に入れたベッドで横になるAさんを診察した。 痛みはコントロールできているし、吐き気も量を食べ過ぎなければ大丈夫だし、睡眠もとれているし、排泄は思いきってオムツにしてヘルパーさんに朝、晩きて貰って、手伝って貰うようにした。 最期までここで過ごせそうな気がする。 そこにいる家族全員が大きく頷いたので、きっと大丈夫であろう。 夫との二人暮らしだが、娘家族が車で15分の所にすんでいることが支えになっている。 病棟もみて、訪問もして、院内感染対策も最近は仕事が増えており、よれよれに見えたのであろう私にAさんが一言。 先生、疲れてそうやけど大丈夫? 私が逝くより先に倒れないでくださいね。 頑張ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.01.22 06:52:11
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