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2007年08月21日
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カテゴリ:コラム
デュアル、トリプル交際女が語る「結婚までの道のり」



恋人と呼べる仲の相手がいながら、結婚を選択しない独女は、相手の男性に不安と物足りなさを感じているケースがある。また、そんな独女の中には二股、三股交際で、不安と物足りなさを数で補っているケースもあるようだ。

菓子メーカーに勤める30歳の麻里さん(仮名)は同じ会社の営業マンの彼と付き合って2年と少し。そろそろ結婚の話でもしようかと思っていた矢先、彼が突然会社を辞めてしまった。理由は、大好きな音楽の道に進みたい、というのだ。「ショックでしたね。たいして大きい会社でもなく、仕事が忙しい割には安月給。その状況ですら、結婚はどうかなあ、と不安になるくらいですから、まして無職になったのだとしたら……」。

麻里さんの判断では、彼にミュージシャンになる才能はない、ということ。つまり、どこかに再就職しない限り結婚はおあずけ、ということである。だが、麻里さんも間もなく31歳。ノンビリ待てる立場ではない。そこで、他にも結婚相手の候補を探すことになる。「以前、合コンで知り合った、まあまあの人がいるんです。今の彼は大好きだけど、将来がないなら愛情を育む自信もありません。もうひとりの彼と、付き合ってみようと思います」。淡々と話す麻里さんに、迷いや罪悪感は感じられない。話を聞いてみると、二股交際は今に始まったことではなく、大学時代からあって男性のコントロールには自信があるという。

小学校の教諭ゆう子さんは33歳。付き合って5年になる3歳年下の彼がいるのだが、デートをしていてもなぜか「結婚」という言葉が出せなかった。普通ならゆう子さんの年齢なら出産、子育ての真っ最中だ。別にゆう子さんは子供が嫌いなわけでもないし、結婚もしたいのだが、なぜか彼を相手にそれを言い出せない。

「彼はフリーのカメラマンという究極のフリーター。収入も一定してないし危ない仕事ばっかり。それにしょっちゅうカメラを買い換えたり、周辺機器を買い換えたり、意外とカメラマンてお金のかかる仕事なんです。経済的にも不安定だし、とても今の状況じゃ結婚なんて考えられません」。

ゆう子さんの二股交際のきっかけも、彼の経済的な事情だった。恋愛と現実の生活とは別、という考え方で、1年以上も“ふたりの彼”との関係が続いている。ゆう子さんのもうひとりの彼は、同じ小学校の教諭だ。真面目な性格で、ゆう子さんに長い付き合いの恋人がいることは、微塵も気付いていない。「つい最近、教諭の彼から結婚をほのめかす言葉を言われたんです。たぶん私は、カメラマンの彼とは別れることになると思います」。

ケイさん(仮名)は34歳。フリーの通訳をしている。国際会議の同時通訳をはじめ、新聞や雑誌のインタビュー、テレビニュースのテロップ翻訳など、フランス語に堪能なケイさんはひっぱりだこ。そんな多忙な日々を送っているケイさんだが、実は恋愛にも仕事と同じくらいの情熱を注いでいる。「ここだけの話。私、今恋人が3人いるの。20代が2人、30代のフランス人が1人。みんなそれぞれ自分の世界を持ってるし、生活設計もそこそこなんだけど、どうもいま一つ物足りないのね。全員、私みたいになれとは言わないけど、もう少しがんばらないと私との結婚は無理ね」

ケイさんは3人の恋人とは、平等に付き合うように気をつけている。それは相手のためではなく、自分自身の精神のバランスを保つためだという。誰かに傾くことで現在の均衡を崩し、ひいてはそれが生活を壊すことに繋がるのが怖い。ケイさんは、現在の自分の生活にとても満足している。なまじ結婚したために、今の素晴らしい生活が失われるのは絶対に嫌だという。

「結婚しなくったって、恋人を誰かひとり限定することだって、結果は一緒。その恋人の意見によって女の生活は、大きく影響を受けるんです。でも、デュアル、トリプル交際なら、自分は誰にも振り回されずにすむ。常にイニシアティブを握っていられるんです」。そう語るケイさんの本質は、意外に素直で流されやすいところだという。だからこそ、自分のバランスを、各方向から引っ張ることで保とうというのだ。

「私は、今まで最高4人の男と同時進行していたことがあります。最終的に4人のうちの誰か一人と結婚しようと思っていたんですが、結局一人に絞りきれず、最後はふたりが自然消滅してしまったわね。今は残りのふたりと付き合っています。セックスの相性がよくても社会人としては怠け者だったり、反対に仕事はバリバリこなすけど、昼間活力を使い切ってしまうのか、夜はからきしダメだったり。つまりひとりでは用が足りないって状態」。

そんな風に語るのは、37歳の独女、喫茶店オーナーの貴子さん。元は大手アパレルメーカーのやり手営業ウーマンだ。彼女にとっては、4~5人でちょうどバランスがとれている状態だったという。ひとりの男性では、精神的にも肉体的にも彼女を満足させることができず、よい関係を築けないという。「責任が重くないから、ひとりひとりに対して優しく、いい女でいられる。でも相手がひとりで私をかかえようとするなら、それだけの能力を持ってくれないとね」。

今のふたりでは、エネルギーを持て余し、苛立ちをぶつけてしまうこともあるという。「だからこそ、彼らのためにもできるだけ早く穴埋めをしないとね」という貴子さん。だが、実際に4人もの男性と交際して、相手にわからない方法などあるのだろうか。またそれだけカバーするには、半端な努力では維持できないような気がする。









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Last updated  2007年08月21日 08時34分29秒


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