硫酸ピッチの減少
硫酸ピッチの不適正処分件数・不適正処分量が大幅に減少しました。環境省の報告による2004年度の不適正処分量は以下の通りです。上半期:39件、ドラム缶換算 7,662本下半期:21件、 1,837本これまでは、年々増加する傾向にありました。2000年度以前は2,461本、2001年度 5,629本、2002年度 15,837本、2003年度 28,368本。2004年度は 9,499本です。硫酸ピッチは、軽油を不正に製造する際に発生します。A重油に濃硫酸を添加、クマリン(識別剤)を除去すると不正軽油ができます。税金のかからないA重油から軽油を密造すると軽油取引税(一リットル当たり約32円)を浮かすことができます。ただ、副次的に発生した硫酸ピッチの処分に困り、不法投棄が行われます。強い酸性の油の塊で、不法投棄による大気・土壌の汚染、人の健康への影響が懸念されます。昨年10月に廃棄物処理法の施行令が改正され、硫酸ピッチの処理基準が定められ、この効果が表れています。硫酸ピッチを含んだ土壌を処理できないか? といった話が来ることがあります。技術的には処理できますが、非常に高価です。<参考資料>http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6093環境新聞 2005年6月22日