ブログ版・一杯のコーヒーから地球が見える

2005/10/22(土)15:29

鳥インフルエンザ、欧州・中東で大流行の兆し

食(163)

鳥インフルエンザが、欧州・中東で大流行の兆しだとか。人間に飛び火するのは時間の問題か。  強い毒性を持つH5N1型鳥インフルエンザが、渡り鳥シーズンの到来とともに欧州や中東にも上陸、大流行の兆しを見せている。世界保健機関(WHO)は、ウイルスが人から人に感染する型に変異すれば、なんと最大740万人が死亡すると試算している。  クリスマス向けの七面鳥の出荷準備に入る時期に新型インフルエンザの脅威に直面した欧州各国では、鳥の輸入禁止措置や抗ウイルス剤の備蓄が始まった。WHOも拡大封じ込めに全力を挙げている。  「人から人に感染する新型ウイルスは、いつ出現してもおかしくない」  WHOの李鍾郁(イ・ジョンウク)事務局長は17日、ジュネーブでの講演で、新型インフルエンザが大流行すると明言。時期は不明としながらも、H5N1型ウイルスの変異が原因となる可能性が高いと強調した。  今年前半、カンボジア、インドネシアなど東南アジア諸国で猛威を振るった同型は、今夏、ロシアで確認された。  WHOなどによると、ロシア・シベリアで同型が確認されたのは7月。8月にはカザフスタンとモンゴルで見つかり、今月に入り、トルコ、中国、ルーマニアでも相次いで確認された。  また、クロアチアと英国でも鳥インフルエンザで鳥が死んでおり、現在ウイルスの型を調査している。  WHOによると、東南アジアでの同型インフルエンザによる死者数は一昨年末以来、60人を超えている。  WHOは、このウイルスが直接、人に感染する力はまだ弱いとしているが、流行が拡大すれば「それだけ人間同士の感染につながるウイルス変異の機会が増える」と警戒している。  欧州連合(EU)は、感染地域からの家禽(かきん)肉の輸入禁止や、家禽が野鳥と交わらないようにするなどの措置を徹底するとともに、人への感染予防策として、抗ウイルス剤の備蓄を始めるなどの緊急対策を決定。スイスの大手製薬会社ロシュは抗ウイルス剤の増産を決めた。米国や日本なども対策に乗り出している。  問題は、十分な対策を講じる備えのないアジアやアフリカなどの開発途上国。実際、アフリカなどへの同型上陸も懸念されている。(参考=2005年10月22日 読売新聞)

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