環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

2006/10/03(火)09:07

サマワのいま

平和(23)

毎日新聞で今日から、「撤退後のサマワ」の連載が始まった。「上」とあったから、明日は中、明後日は下と三回くらいの短期連載になるのだと思う。その最初の写真は炎天の砂漠に放置されたアスファルト製造器。自衛隊の置きみやげ…というか、サマワ側が望んだタイプと違うのを日本が提供したのだけれど、サマワ市が受け取りを拒否したままなんだってさ。一度も動かないまま野ざらしになってくず鉄になるのを待ってる…、これが日本外務省の「草の根無償資金協力」1億円分の実態だそうです。動かない発電機9台の話題も報告されていた。こちら1億4000万円。それから、自衛隊が撤退してイラクの治安部隊と交代するときの話。治安部隊は引き継ぎのちょっとしたセレモニーを準備して宿営地に赴いたのだけれど、着いてみれば基地はもぬけの殻。同部隊幹部によれば「私たちにも知らせずに姿を消した」「4時間前に裏口から逃げていたのだ」という。表から出られなかったのは、地元の住民グループが治安部隊への引き継ぎに抗議してピケを張っていたからだそうです。で、この空白の4時間に、空調設備の略奪とかもあったらしい… やれやれ…自衛隊としては、余計なトラブルが発生して、たとえば住民にケガ人が出るとかしたら一大事だから、こっそり裏口から「逃げた」のだろうけれど、撤退に際してそんなトラブルが起こりかねない状態だったこと自体が、自衛隊のサマワにおける役割を象徴的に語っているよなあ… 要するに、鳴り物入りの「人道的」自衛隊「派遣」はやっぱり対米協力のアリバイ工作に過ぎなかったのであって、その舞台道具にされちゃったサマワの人たち、ま、理の当然ながら、すっかりシラけちゃったんだよな。サマワの住民で、今も自衛隊なるモノがいたことを覚えている人は、いったいどれくらいいるんだろ…   しかし、毎日も、自衛隊がいるうちに書けよな、こういうことは… ま、書かないよりはいいけどさ。

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