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私はフィリピンの雨季が嫌い。
だって、洗濯物は乾かないし、運動不足にはなるし、なんでもカビて来るし、しかもすぐに洪水になるから。 いいことと言えば、気温が28ー29度くらいで割とすごしやすいということくらい。 土曜日はかりんのバレエの日。 昼過ぎからひどい雨が振り出して、家を出る頃にやっと小雨になってきた。 うちの車はトOタのAUV(アジア仕様のバン)。 これに乗って出発すると・・・やはり途中の道が洪水になってた。 でも、もう小雨になっているから、後は水は引いていくばかりのはず。 道の舗道くらいまでしか水が来ていないから、この程度ならザブサブ渡っていけば大丈夫。 すぐに洪水の個所は終わり、無事にレッスンへ行くことができた。 さて、帰り道は、行きとは違う道を通って帰ってきた。 なんか混んでいるなぁと思ったら、やはりこの道も洪水。 もう雨が止まってから3時間も経っているのに。 見ると乗用車はみんなUターンしてひきかえしている。 やっぱり無理かなぁ。 私も引き返した方がいいかも、と思ったが、乗用車が渡れないところでも 割と車高が高くて丈夫なAUVならなんとかなることもある。 そう思っていると、向こう側から同じくらいの車高のバンが渡ってきた。 つまり、大丈夫ってことだ。 でも水際まで来て、不安がよぎった。 こりゃ、やっぱり無理かもなぁ~。 やっぱり、Uターンしよう。 ハザードを出して車のむきを変えはじめたが、 後ろのパジェロが、車の後ろにピッタリくっついて来た。 クラクションを鳴らしながら。 こんなにくっついて来られると、Uターンができない。 パジェロはクラクションをまたブーブー鳴らしている。 行け、行けと言っているのだ。 そりゃ、パジェロなら渡れるでしょう。 でもうちは後戻りするんだから。 そうこうしているうちに、反対車線を別の車が渡ってきた。 これも、うちのと同じくらいの高さ。 私がそこで止まっていると、皆が通れなくなってしまうので、仕方なく向きを直した。 私って、こういう所で気が弱いのでいけない。 あの車が通れるなら、うちも通れるかも。 窓を開けて、ペディキャブと呼ばれる自転車の横にサイドカーを付けた輪タクのおじさんに声をかける。 「ねえ、おじさん、この車でこれ、渡れるかしら。」 「ああ、それなら大丈夫だろう。ローギアに入れて、エアコンは消していけば大丈夫。」 ほんまかいな。輪タクの運ちゃんにしては、車のことを良く知っている。 じゃあ、まっすぐ行ってみて、いよいよ駄目なら後戻りしよう。 そう思ったのが間違いだった。 パジェロは後ろでクラクションを鳴らし続けていたが、私が発進したところで追い抜いていった。 どうぞお先に~。 前に車がいてくれると、深さがわかってちょうどいいのである。 40mほど進むと、さらに深くなってきた。 どうしよう、やっぱり戻った方がいいかも・・・ と思ったけれど、道の端まですっかり水びたしなので、道幅がわからない。 どこまで溝があるかわからないので、Uターンには不安がある。 戻るなら、まっすぐバックで下がるほうがよさそう。 でも、洪水の中を40mもバックするのはねぇ・・。 そんなことを思っているうちに、前のパジェロはゆっくりだけれど、どんどん先へ行く。 それを見ていると、あと少し行けば、浅くなっているみたいに見える。 なんとかなるかもしれない。 ところが、どこまで行っても、なぜか水は浅くはならないのだ! 水は、前を行くパジェロの排気筒から大体10センチくらい下のところだ。 どうもさっきより少し深くなった感じ。 うちのだと、どのくらいまで来ているんだろう。 後ろからゆっぴーが声をかける 「お母さん、ぼくね、もうさっきからお祈りしてるからね、大丈夫だよ、渡れるよ」 もうしばらく行くと、向こうから1台の輪タクがやってきた。 ひぇ~。なんと水は輪タクの車輪の半分以上まで来ている。 水の中をじゃばじゃば徒歩で歩いているおじさんの足は膝下まで水が来ている。(この人が小柄だったのかもしれないけど) それを見て、ちょっと私はパニクってしまった。 もうだめだぁ~。こんなに深くちゃ、エンストしちゃうよ~(TT)。 オートマで水が入ってエンストすると大変なことになる。 車がだめになっちゃうかも。 無理しなければよかった~! もう私は泣きそう。 かりんとゆっぴーは後部座席で一生懸命声援してくれる。 「お母さん、あとちょっとだよ!」 「ぼくね、お祈りしたんだから、絶対大丈夫!渡れるって。」 最後の20Mは、かりんとゆっぴーの声援と信仰に助けられて乗り切ったと言っても言い過ぎではない。 なんとか無事に洪水を渡り終えて、うちまでたどり着くことができた。 あー神様ありがとう~!私はほんとに不信仰者。子どもの信仰は純だっていうけれど、ほんとにそうなんですぅ~。私なんかパニックでしたから~。 家に着いて、車の下をのぞいてみると、ごみがいろいろぶらさがっている。 排気筒の下も濡れている。 どうも排気筒の2、3センチ下までは水が来ていた様子だ。 あらためてぞ~っとした。 後2、3センチ水が深ければ、大変なことになっていたってことだ。 急に手が震えてきた。 家に帰ってその疲れが出た私は、ど~っと2時間半も眠ってしまったのでした。 もうあんな洪水は絶対渡らないぞ~! 後ろからパジェロがクラクションを鳴らしてこようが、後ろにぴったりくっつかれようが、ぜーったい無理はしない! 私は、そう、固く心に決めたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年07月25日 18時06分02秒
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