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だぶだぶズボンに大きすぎる靴、山高帽子に竹のステッキの放浪紳士といえば・・・・
そう、今日は世界の喜劇王、チャップリンの誕生日だ。 今から115年も昔のことだ。 この年、極東の小国日本では、やっと憲法(明治憲法)が発布された頃である。 映画俳優・監督・プロデューサー・作曲家とここまでマルチな才能を持つ映画人が他にいるだろうか? 「戦艦ポチョムキン」などで知られるサイレント映画の巨匠エイゼンシュタインが同時期にいることを考えれば映画芸術はこの頃完成したといっても過言ではない。 私の好きな映画監督のひとりでもある、故スタンリー・キューブリックがなにかのインタビューでこう語っていたのを読んだことがある。 「エイゼンシュタインの映画の偉大さというのは圧倒的で、時に単純な内容を上回る映画スタイルの勝利だ。 チャップリンの映画は事実上非映画的な類のテクニックを上回る内容、趣味、感覚の傑作だ。 もしどちらかを選ばなくてはならないとしたら私はチャップリンをとる」 現代のハリウッド映画が「単純な内容を上回る映画スタイル」を猛進していることを考えるとずいぶん皮肉なものだ。 チャップリンはコメディとはペーシス、つまり喜劇と悲劇が表裏一体であることを我々にみせてくれた。 権力を皮肉った彼の作品を見ていると、モンティパイソンらへと続くイギリス人の血を感じずにはいられない。 戦争に反対した彼がイギリスに再入国を拒否されたという事実を、 「そんな時代もあったのか」 と昔話のように一笑にふすことができない時代に、まだ我々はいる。 今のこの「モダン・タイムス」を彼ならどう切り取ったのだろうか。 こんな時代だからこそチャップリンの意志を心にとめて生きたいものだ。 笑っていれば、きっと幸せになれるのだから。 最期に彼の言葉を引用して締め括ろう。 「ときというのは偉大な作家だよ。 しかも・・・ いつも間違いのない終結を書き上げるじゃないか」 この勝者のいない争いは一体いつまで続くのだろうか・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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