2020/07/05(日)22:23
イバラモエビ
漢字で書くと「茨藻海老」。
白地に赤い縞模様が入ったとてもきれいな海産の海老です。
額角(頭部にある角の部分)から頭部上面に大きな歯が付いているほか、腹部にも棘があり、触ると痛いのを「茨(いばら)」に例えて名づけられました。
本種が属するモエビ科のエビは、総じて小型種が多いうえにまとまって漁獲されないため、あまり食用にはされません。しかし、そんなモエビ科の中でも、本種は体長10cmに達する最大級の大きさを持ち、水深180~300mの海底に生息しているため、たまに底引き網や貝籠などに入ることがあり、そのような個体が食用として出回ります。
前述したように殻が棘だらけで硬く剥き辛いのが難点ではありますが、生の味は最上と言われ、甘く旨味があって食感が楽しめるほどの硬さがあり、地元の漁師の間では「エビの王様」とまで言われることもあるそうです。
イバラモエビ Lebbeus groenlandicus 十脚目(エビ目)モエビ科 2006年5月27日 石川県鳳珠郡能登町字越坂 のと海洋ふれあいセンター