2023/04/04(火)23:39
ヒロハハナヤスリ
今日紹介するのは「ヒロハハナヤスリ」(整理番号00810,4/8118)。
漢字では「広葉花鑢」と書き、葉の広いハナヤスリという意味です。
ちなみにハナヤスリは、胞子穂が棒ヤスリに似ていることに由来しています。
本種は、主に草地に生育する多年生のシダの仲間で、冬は地上部が枯れてなくなってしまいます。
地上部は高さ15~30cmで、葉は斜上からほぼ水平に展開し、広卵形から楕円形、無柄に近い外観をしています。
広葉というだけあって葉が大きいですが、そのわりには葉脈の網目は細かく、二次脈がよく発達しています。
ハナヤスリの由来にもなっている直立する葉状茎を出し、その先端に胞子嚢を2列に付けます。
地味なので目立ちにくいですが、日本全国に広く分布し、世界的にみても北半球の温帯に広く分布しています。
なお、本種は、裸地から遷移途上の草地に生育するため、遷移が進んで樹林地になってしまうと消失するといわれています。
ヒロハハナヤスリ Ophioglossum vulgatum ハナヤスリ目ハナヤスリ科 2007年5月13日 東京都調布市野水1丁目 都立野川公園