らっちゃんとの別れ

お土産を買って、休憩をして1時間くらいたっちゃたかな~?
って小走り的に車にもどる。
いくら、エアコンをかけていても、ワンコ達の事が気にかかる。
休憩もしちゃったし、ちょっと長くなちゃったよ!!

車にたどり着き、ワンコの部屋にしているハッチをあける。
?????
なんか様子がおかしい
ラッキーが出てこないのだ。
疲れたのかしら?

?????

「らっちゃん!!パパ!らっちゃんが!!」

ママが見たのが、息が荒くなり、涎をだして横だえているラッキーの姿だった。
気が動転して何をしていいのかわからなくなる。
涎を拭いて、パパが人工呼吸をしている
病院に行くにも、どこにあるかわからない。
なにをかんがえたのかママは119番をした

「はい、119番です」
「犬が死にそうなんです。でも、他県から旅行できてるもので、どこに行っていいかわからないんです」
「は?犬ですか?人間用だからね…ちょっと待ってね」

ママもとっても馬鹿でしょう?
消防署に電話してもしょうがないのでしょうが、それしか思いつかなかったのよ。
でも、近くの動物病院を調べてくれて、電話番号教えてくれたの。
そこに、電話をしても出ない!
さらに、パニックになる。

そうこうしているうちにラッキーはおとなしくなってしまっている
パパはラッキーを綺麗に伏せをさせている。

「ちょっと。なにしてるの!!らっちゃんを病院につれていかないと」

どうしていいか、わからなくなったママは行きつけの病院に電話を入れる。

「先生。ラッキーが…ラッキーが…倒れた!!」
「今すぐこれますか?」
「いけない。今香川県にいる」
「…」

そりゃ~そうだよね。
先生だって困るよね。でもそれしか思いつかなかったの。

「とりあえず、病院を探して~!!」

まだ、ぬくもりのあるラッキーを抱きかかえて、車を出す。

「なんで!なんで!ラッキーだけ…ハッピーだってハスキィ-だって元気にしてるのに。らっちゃん、おきなよ。ふざけてないでさ!!すぐに病院に着くからね」

すぐに病院になんてつくはずがない。
ナビでさがしら病院までだって30分はかかるうえ、やってるかどうかだってわからない。

「パパ早くして、ラッキーまだ暖かいから」
「ママ…ダメだよ。もう死後硬直はじまってるよ」
「らっちゃんはまだ死んでないよ!暖かいもん。いいから早く病院に行って!」

連休の夕方。観光客の車やバスで渋滞している。
ぜんぜん進んでないように思えた。
病院にずっと着かない様に思った。
でも、そのうちラッキーが”フ~!”って起き上がる気がした。
でも、こんどはどんどん末端から冷たくなって来るんだよ。
ラッキーが呼吸を止めたあたりから、30分は経っている。病院を見つけられないママとパパは、病院に行く事をあきらめた。

いまでも、思うことがある。
ママが旅行に行こうっていわなければ
ママが金毘羅山に行こうって言わなければ
ママがワンコと参拝しなければ
ママが車で休憩させなければ
ママがあのときビールが飲みたいなんて言わなければ
ママが、ママが、ママが…

ラッキーが辛い想いをしたのは、やっぱりママもらっちゃんへの体調の管理や観察が足りなかったせいでもある。

ママがもっと、注意をしていればラッキーは今、ママの横で寝ていたかもしれない。
私は、なってことをしてしまったのか?

なにを、どう思ってもラッキーがいない事実を曲げる事はできない。

ママの気休めは
ハッピーもハスキィ-も元気であったこと
ラッキーが息があるときに、遭遇したってことは、待っていたんじゃないか?
「苦しい所を見せたくないから普段飲まないビールを飲んでおいでってラッキーが仕組んだんだよ」
って、パパが慰めてくれた事。

あとで友達にも言われたが、パパの病気持って行ってくれたんじゃない?って

この日、結局病院を見つけてあげられなかった私達は、旅行をキャンセルして、家路につくことに。
家にたどり着いてすぐに病院につれていき、一応診察をお願いする。
「たぶん、心筋梗塞のようなものだと思う。」
ってことでした。

こんな事があってから、パパは真剣に交配を志、ブリ-ディングにメスを入れるつもりである。いれられないまでもい、丈夫でコーギーらしいコーギーを作りたいと、ブリーディング&犬の遊び場提供を考えているようだ。

ママはブリーディング&教育&生態系の勉強をはじめる。
ラッキーにような子を作らないためと、犬の個性を引き出すためにも、生態にたいして勉強を始める。生命に関わることをするんだから、自分達の名前の入る子達は、とくに最後まで責任が取れるように肝に銘じながら…

こうしてラッキーは13ヶ月の短すぎる生命の幕を閉じました。

PS
最終章までおつきあいくださいまして、ありがとうございました。
ママもパパもひどい奴だよって非難される事も、覚悟のうえで日記にきました。
ラッキーはママとパパのところに来てくれて、幸せだったのかしら?楽しかったのかしら?とっても気になるが
今日はラッキーの誕生日でした。
さっき、みんなが各自の部屋にいて、犬はそとにでていないのですが、マズルでお尻を押されたような感触があります。
ラッキーがきてるのかな?


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