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2017年09月15日
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カテゴリ:旅行・おでかけ
今週もよく働いた!!

さて。今日は、嫌いな人は見ないでね。
まりぞうさんがお人形撮影以外で一番行きたかったボローニャの​Museo Delle Cere Anatomiche​について詳しく書くよ!!

骨とか内臓とか、そういうのが苦手な人は今のうちに回れ右だ!!

みんなー!にげたか-?


にげたかーー??



・・・もう大丈夫かなー・・・


まりぞうさんが普段頼りにしているトリップアドバイザーでは地図が間違って掲載されていましたが(多分ボローニャ大学の代表住所になっちゃってる)、グーグルの地図が正解。イルネリオ通り(Via Irnerio)にある、別に看板も出ていない、入って良いのか躊躇してしまう立派な建物でした。



1階の廊下の左右にこれでもかと言うほどビッシリのいろんな年代の頭蓋骨が陳列されていました。
係員のお部屋、みたいなところで「入っても良いですか?」と訊いたらおじさん(というよりおじいさん)がメッチャ流暢な英語でいろんな説明をしてくれて、2階に連れて行ってくださいました。

ちなみに営業時間。



「フィレンツェのLa Specolaの方が数は圧倒的なんだが・・・」「あっ!La Specolaは以前行きました。私たちは日本から来て斯様な生業をしております」「ほう日本から!ココの博物館は病気のことに特化しているのと、一部本物も混じっているんだ。まぁ見て行きなさい」

う、う、う、うわーーーーーっっ!!!!



蝋ですけどね、La Specolaで作り方が展示してあったんですけどね、一度本物から型を取らないといけないらしいですよ。ってことはですよ。
これだけ緻密に解剖するって、すごいすごい事なんですよ・・・
みんな手術される時、皮切ったらすぐにこういう感じで骨だの内臓だのペローンって見えると思ってるでしょ?
全然違うからね・・・



まりぞうさんがメッチャ驚いたのは、この、conjoined twinに関して。



あのさ、コレ作られたの1700年代くらいみたいなのね。
もし、日本でこういう赤ちゃんが生まれたら、きっと当時は「祟りだ」とか言われてたんじゃないかなって思うの。



勿論この国でもこういう学問が浸透していない地方だったらそう思われていたかもしれないけど、少なくともこういう病態である、という研究をしていたと言うことがすごいよね・・・



こういうことを研究して、実際に応用されるのはもっともっと先の話かも知れないけど、でも、「なぜだろう」とか「こういうことになる原因は何か」とか追求していくことの積み重ねで今私たちが医療を享受してるんだなぁって思った・・・



ここにこんな小さな姿で展示されてるって事は当然この時点で亡くなったって事で、きっと悲しい思いをした人がこの数だけいたんだろうって思うのね。

たまにね、薬の副作用の説明とかをすると「そういう事が起こらない薬を今すぐ作れ、そしてそれを俺に投与しろ、しかも今すぐだ」とか子供みたいな事を恥ずかしいとも思わず言う人がたまにいるんだよね(とくに自分が世の中で一番偉いと思っていそうな実際は偉くもないオジサンであることが多い)
今あることは他の人の犠牲に成り立っていることを感謝できる人間でありたいって思うよね。

あと、もう一度ラングマンの人体発生学を読み直そうと思いました。

巨人症の人。アジア人よりも大きく出来てるヨーロッパの人からしても(当たり前だが)大きいって事だよね



なんかね、それが最終的にはGHの異常とかって分かるとか、きっとホントこういうことの積み重ねで分かっていったんだろうね



そういう探究心がさ・・・なんていうか、もう、感謝と感動の念しかないよ・・・
当時どういう同意を得て解剖してたのかは謎だけど、もちろん献体してくださった方に対してもだよ・・・



一部本物、とオジサンが教えてくださったけど、確かにコレはすごい、フィレンツェにはなかった・・・
すごいね、硬膜が脳と脊髄を覆ってるってすごくよく分かるし、コレを壊さず剥離するのって相当な根気が要ったと思うよ・・・



なんか。ふと。普段胆嚢は手術して取ったのしか見ないから、コレを見てたときにそんな気でいたけど、当時の医療水準考えたらコレは手術じゃない、解剖したんだな・・・



この肝腫瘍も・・・



すっごい大きな蝋模型があってね、きっと教育用に作ったんじゃないかと思うんですよ。



コレも実際の顔の5倍くらい大きな模型なんだけど、目頭の上と下に鼻涙管の口(涙小管)が開いてるってそんな小さいところももうちゃんと調べてあったんだなぁ、すごいなぁ・・・って・・・つたない文章では伝えきれないこの感嘆の気持ち・・・



中学生くらいの時に古文でね、杉田玄白が解体新書を書くいきさつみたいな文章が出たことがあってね、腑分けを見学するのに、腑分けをする処刑場の職人が「私は身分の低いものであるが、これだけは言える。腑分けをして今まで一つとして人間の中身が違うことはなかった」って言った、みたいな内容なんだけどね、それを思い出すのです。

ちなみに今調べたら多分その古文は「蘭学事始」で、解体新書のが翻訳されたのが1770年以降(原本はそれより50年前に書かれていたモノらしい)から、いやいや知ってたけどやっぱりヨーロッパって進んでたんだな・・・ボローニャ大学で世界初の人体解剖をしたのは1500年代らしいです。

そんな昔からさ、どうやって病気やらケガと戦おうって沢山の人が頑張ってきたのにさ・・・マジもうミサイルとか戦争とかやめれって思う・・・
つづく。





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最終更新日  2017年09月15日 23時58分34秒
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