カテゴリ:読書
遅まきながら、山崎豊子著の「大地の子」を読み終えました。 最近、読んだ本の中で、一番感動しました。 10月から中国担当を離れてしまったのですが、もっと前にこの本を読み、出張していたらと悔やまれます。 父には、「なんだ、今頃読んでいるのかー」と言われてしまいましたが、確かに、刊行されたのは、1991年。 丁度、その頃、母が大地の子を一心不乱に読みふけっており、 しきりに、 「へぇー、中国人は日本人の子だからっていじめるのね!」 「中国人は、日本人を養子にする寛容さあるのね!」 「文化大革命がこんなにひどいとは知らなかったわ!」 と、当時、頭の中が大地の子で一杯だったに違いない(実際、読むとそうなります)母の一言一言が、鮮明に記憶に残っており、だいたいどんなストーリーであるかは、想像できていました。 読書を当時、進められましたが、なんせ、長編なので、断っていたのでした。 先日、「沈まぬ太陽」を読んだきっかけで、山崎豊子のファンになり、大地の子を購入。 戦争が起こした過酷さ、日本政府の無責任さ(中国残留孤児の元凶)、中国政治・文化、中国の日本に対する姿勢がよく分かる本でした。 随所随所に感動する場面がちりばめられており、大泣きすることもしばしば。 党員となり、中国に忠誠を誓っているにも関わらず、常に日本人という出自によって災難が主人公にふりかかるのですが、前向きに果敢に生きるその姿勢にも心を打たれるものがありました。 それにしても、戦後65年。 日本は豊かで平和になったなぁ。 この状態を維持してゆくことが大切ですね。 しばらく、頭の中は「大地の子」で一杯になりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 20, 2009 12:54:05 PM
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