カテゴリ:仕事のこと
まったく意味の分からない日記タイトルだな~…
いつだったか日記にも書いたかな? 最近、うちの病棟では「船が停まっている」状態なんですよ。 この「船が停まる」とは、もう退職しちゃったとあるナースの表現方法。 亡くなる患者さんが多いときによく使うんだけど、その人たちはこの船に乗って死後の世界へ旅立っていく…という意味です。 どういうわけか、病棟では1人亡くなると何かの力に導かれるように続けて亡くなっていく。 重症な人が亡くなると、「(少し前に亡くなった)○○さんが連れて行ったんだよ」なんていう。 そんなときに、そのナースは「今回の船は大きいな~(たくさんの患者さんを連れていってしまう)」なんて話してた。 亡くなることの表現は、割とそれぞれのナースが持つ死への倫理観が影響してると思う。 私には「旅立ち」。 具体的にどこへどうやって…なんて分からない。 だけど、毎回さっきまで呼吸していた人のすべてが終わってしまうなんて風には感じられなくて、死んでいく瞬間は、瞬間移動のように体から心が旅立ったという感じだから。 気付けば、もう思い出せない人数を看取って、死後の処置・エンゼルケアをしてきた。 その間、自分の祖父母も亡くなっている。 ナースになる前・なったばかりの頃は、死後の処置が怖かったような気がする。 ケアの頃はまだ暖かいけど、だんだんと末梢から冷たくなっていく身体が怖かった。 しかも、その身体はよく知っている患者さんであって。 今でも生まれて初めての「死」だった、亡くなった祖父の身体の冷たさは忘れられない。 今は…今は…好きなわけじゃあ決してないけど、怖くない。 むしろ緊張感もある中に、何かほっとしてる自分がいるような気がする。 「ほっ」とするそれは何でだろう? いつ亡くなるかのピリピリ感の開放? その患者さんがいなくなっての開放? 静かな時間がきたことの安心? その患者さんがやっと苦しみから解放された安心? なんだろう… 「死」に慣れているけど、患者さんの「死」を家族に受容できるようなケアができているか相変わらず疑問。 それは、その瞬間がくる前から始まる家族ケアなのだろうけど、考えれば考えるほど「命」は奥が深いなあぁ~… もうすぐ私の大好きな、そして私を可愛がってくれていた(と思う)患者さんが旅立っていく。 …明日か明後日か…もしかしたら今日?…1週間後にはいないだろう。 できたら、私が最後のケアをしてあげられたらいいなと思う。 体中が水だらけで苦しい時間を過ごしているだろう… 少しでも安楽な旅立ちになりますように… 心も身体も含めて、人を傷つけることが多くなってきた最近、たくさんの家族がちゃんとその患者さんの「死」に立ち会え、受容できるようにしてあげること。 「命」の大切さをたくさんの人に分かってもらえるように。 それが私の精一杯の犯罪予防活動だな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 4, 2005 08:45:50 PM
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