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2003年04月26日
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カテゴリ:カテゴリ未分類

三歳の頃
僕の世界の果ては
お家から角を三つ曲がったところの
公園だった


小学生になって
どきどきしながら
ひとりで乗った電車は
隣町っていう異世界に
僕を連れて行って
それから
バスにも乗って
新幹線にも乗って
船にも乗って
世界は
どれだけひろいんだあって
もう想像さえできなくて
わくわくしながら絵日記書いたっけ


河原に寝転んで
空を見上げたら
手をまっすぐ上にのばしても
全然届かなくって
こういうのを むげん っていうんだあ
っておもったな



でも
いつからだっけ
未知ってヤツも
とりあえず理由つけられる
物分りのいい奴に成り下がったのは



想像さえできなかったこの地球の大きさ 
いまじゃあ
常識範疇内


日本の裏側行くには
100万ありゃ十分で
丸一日ぐらい飛行機乗ってりゃ
行けてしまうんだ



   理性が感覚を超えちまった


小難しい計算の中で存在する
目に見えぬ量子物理学の世界
当たり前のことのように淡々と授業は進んでいくけど
先生、それってほんとにあるわけ?
って聞いたら
きっと
あたりまえだろ、なに言ってるんだ、こいつ
って顔で
やっぱり見えない僕の頭の中のほうが疑われるわけだ



   目に見えなくても信じろよ


膨大な知識の刷り込みは
感覚を超えた知性ってヤツを
植え付けていって
内容はさっぱりおぼえちゃいないのに
積み上げられた教科書が
僕に教えたことは
はっきりと心に響く

「世界ってやつはこの中にあるのさ」



だけどね
やっぱり僕の魂は叫ぶのだ


 わからないものは
 わからない

 信じられないものは
 信じられない

 たとえそれが
 「論理的に」とか「科学的に」
 結論づけられていたとしても


まあ、
でも
テストに
そんなこと書いたら
点数もらえないからね


このへんが
生きてく術を身につけなきゃならない年頃の悩み
ってところな訳ですよ



ああ
くだらない話だね
君にこの話をしたら
きっと笑い飛ばされるだろうな

 どう生きたって
 お前の人生
 物理じゃとけねぇよ

 って





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最終更新日  2003年04月27日 17時02分33秒
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