園芸侍の「なんでも植物栽培記」

2016/07/10(日)22:06

夏の思い出 北海道のミズバショウ

山野草・野生蘭(84)

 私は、13年前の2003年7月に、北海道に旅行したことがある。行きは寝台列車の北斗星、帰りは飛行機という、ちょっと豪華な旅であった。北海道ではレンタカーを借りて、札幌の友人と一緒にドライブを楽しんだ。もちろん、自称(笑)園芸研究家としては、北海道での植物観察も楽しんだわけだが、興味深かったのが、北海道の植物は同じ植物でも本土で見るものよりも大きなものが多かったこと。緯度が高い地域は夏の日照時間が本土より長いため、おそらくその辺のところが関係しているのではなかろうか。そう言えば、札幌には巨大なキャベツとして有名な札幌大球があるし、米国アラスカ州にも巨大キャベツがある。  で、北海道の某国道を颯爽と走っていた時のこと。私の視界に、ある植物が飛び込んできた。自称(笑)園芸研究家の直感で、その植物はアレに違いないと思って車を引きかえしてみた。私が見たものはこれである。 そう、まさにこれは「夏の思い出」にも歌われているあのミズバショウである。ミズバショウと言えば、尾瀬のものが有名であるが、尾瀬での本来の開花期は5月下旬から6月上旬なので、夏とは言い難い。歌が有名になったがために、ミズバショウが夏の花だという誤解を与えてしまったのはご存じの方も多いと思う。  さて、本土ではミズバショウは奥地へ行かないと見れないかのような印象がある。しかし、さすがは北海道。ミズバショウが幹線道路沿いに普通に生えているのだ。幹線道路とは言っても、都市圏からは遠く離れた場所ではあるが、交通量が多く、ひっきりなしに車やトラックが通る道である。そんな道路沿いにミズバショウの群落がある。もちろん、私が自生地を見るのは初めて。これを撮影したのはちょうど13年前の今日だ。 そして、驚いたのがそのデカさ(笑)。私の26cmの靴と比べると良く分かるが、気味が悪いほどにデカい。私は、園芸店でミズバショウの苗が売られているのは何度か見たことがあるが、自生地ではこんなにも大きくなる植物だとは知らなかった。歌には「♪夢見て咲いている水のほとり」とあるが、本当の夏のミズバショウはそんなロマンチックなものではない(笑)。かくして、夏が来るたびに私はあの北海道の巨大ミズバショウを思い出すのであった(笑)。機会があれば、自生地での開花を見てみたいと思う。

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