2006/09/26(火)20:36
レビュー#792 CRAN 《BLACK BLACK BLACK》 98年アイルランド
Abbey Reel/The West Clare Reel
Staimpi
Farewell To Nigg (Duncan Johnstone)
The Dunmore Lasses/The Dublin Reel
Coleraine Town
Brendan Tonra’s Jig/The Banks Of Lough Gowna
Black Black Black Is The Colour Of My True Love’s Hair
Willie Taylor
The Return From Fingal/Cathal McConnell’s Slip Jig/Tom Busby’s Jig
Seacht Suailci na Maighdine Muire
The Humours Of Ballyloughlin/Liz Kelly’s Delight/The Kerry Jig/Hardiman The Fiddler
Sean Corcoran
bouzouki, vo
Desi Wilkinson
flute, bomboo flute, clarinet, lilting, vo
Ronan Browne
uilleann pipes, flute, whistle, harmonium, bansari, regulator overdub, vo
Conan Doyle
b
Shel Talmy
tambourine
Kevin Glackin
fiddle
Triona Ni Dhomhnaill
clavinet, harmonium
Michael Holohan
strings
Anuna
vocal accompaniment
きゃー!
クランだーーー!!!
数年探し回ってたブツに出会えたら、大袈裟でなく悲鳴上げちゃうよね。(←もちろん実際に声に出しはしませんが)
1680円って値段は私の基準からすると若干高めだったけど、クランの2作目「ブラック・ブラック・ブラック」は聴きたくてたまらなかったアルバムだからねぇ。
バンド名、アルバム名ともにかっこよろしいのですが、1曲目のリール×2で早くも私の心はとろけかけ、2曲目のむさくるしさのない漢コーラスでメロメロになっちまいました。
ヤバイです。寒くもないのに鳥肌立ってます。
これはひょっとしたらひょっとするかも?
某掲示板でアイルランド音楽好きさんたちが大絶賛してたのも当然な内容かも?
勇壮な曲あれば静謐な曲あり、格調高いけど手の届かない上流階級音楽では絶対になくて。
藍色を基調としたジャケが音楽とよくマッチしています。
重量感あって渋いんだけど、定番カラーの藍色が庶民くささも表してるっつーかね。
各曲の参加人数は1と2のみ6人でほとんどは3~4人で演奏してるんだけど、音圧がすごいんです。
4なんて、クレジット見るまでは2人だけで演奏してるって気付かなかったよ。
インナーは黒地に白文字の印刷。
ショーン・コーコラン(髭の人)がチョイ悪オヤジ風に写っていて中年男の色気ムンムンです。
アルバム名となった7(裏ジャケでは“Black Black Black”と表記、インナーでは“Black Black Black (ここで改行)is the Colour of My True Love’s Hair”と表記)は俗に言う“ブラック・イズ・ザ・カラー”ですね。あの定番の。
パイプとフルートがミスティックに響き渡り、後半からはアヌーナによる聖堂コーラスが入りますます荘厳になってます。
無伴奏男声三重唱の8はこれまた…ハァハァ…
いかん、あまりのかっこよさに興奮してきた。危ない女になりそうです。(本当に鼓動が速くなってしまうのですよ)
プロデュースはバンド&シェル・タルミー。(調子に乗って2でタンバリン担当)
…あっ!
音圧の謎を解く鍵はこの人かも。
シェル・タルミーっていえば、生楽器中心にしては尋常でなく重いサウンド作ってたペンタングルのプロデューサーとして有名ですね。
そう考えれば納得のいくサウンドだけど、このタルミーって人、キンクスやザ・フーのアルバムもたくさん担当してんだよなあ。イージービーツとかも。
でもこの世界の音楽を好む者としては、「ペンタングルのプロデューサー」としてのシェル・タルミーと関連付けたいものだよね!
インストのテンションの高さは言うに及ばず、8や10のような重唱がこれまたピンポイント。
鬼気迫るっていうかね、ぞくぞくするのね。
予想をはるかに超える充実した内容に、驚くやら嬉しいやら。
この音楽になら抱かれてもいいわ。
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