A代表、伸びる余地十分あり
今回のアジア杯は3位決定戦で韓国に敗れ、奇しくも4位となった。11年次回大会のシード権を失うことになったが、全く悲観することはない。今回の大会はチームとしては全く未完成の状態で試合に入り試合を経験するにつれ、徐々にオシムジャパンの形が見え始めた。世界と対等に戦うなら、アジアチーム相手なら形ができていなくとも一蹴してほしかったが、11人の団体スポーツではなかなかそうもいかない。それでも、少しずつオシムの目指す「人もボールも動く」サッカーの形が見え始めこれからの楽しみを持たせてくれたことには間違いない。ただ試合が進むにつれて、長い間日本チームの課題である決定力不足が見え始め最後はこの課題が足を引っ張ることになってしまった。今回大会はドイツで揉まれた高原が前線の基点となりA代表としては決定力不足していた巻がゴールに近い位置で体を張ったプレーをすることにより、いい相乗効果が表れていた。ただ残念だったのは、この二人以外でFW陣が無得点に終わったこと、これが今回の敗因の一つとして挙げられても仕方がない。結果を出すことだけがFWの仕事だけではないが決めれるところでは、きっちり決めてほしいところが本音である。大きい大会になればなるほど、チャンスというのはなかなか巡ってきにくくここで決めるれるかどうかというのが、そのチームの強さを表現するバロメーターになるだろう。Jで集中力を今以上に養い、ゴール嗅覚を研ぎ澄まして、2回のチャンスのうち1回をものにするぐらいのストライカーが出てくることを期待したい。そして、昨日の韓国戦の内容は全く悲観する内容ではない。中盤から激しいプレス掛けてくるのがチームの特徴であるがそれにしてもレフェリーの見ていないところでの粗雑なプレー振りには本当に幻滅した。レッドカードで退場者が出たが、他にもそれに近いものが沢山あった。(ボール触れなかった後の押し倒しや肘鉄など)日本相手に絶対に負けたくないという気持ちがあるのはわかるがもう少しフェアにプレーして欲しいというのが率直な感想である。(残念ながら国民性により、こういうことが出来ないのは百も承知である)今回大会の試合内容を見る限り、現時点で日本より完成度は高いがこれからの伸びる余地は少ないように感じたのは自分だけか。02年のW杯での韓国は運もあったが強いチームと感じた。それと比較すれば、攻撃陣に厚みが感じられず全く脅威と感じなかった。おそらく年数が経過しても変わらないであろう。その分オシムジャパンは点をとられるリスクを背負いながらもしっかりゴールを量産出来たことは評価出来る。ただ昨日は運がなかっただけ…特に羽生の。。これで羽生もA代表の壁にぶつかり、ここを切磋琢磨しながら超えることで世界と渡り合えるプレーヤーになることが出来る。この悔しさをこれから出場するすべての試合にぶつけることはもちろんのこと試合内容と自分の動きを冷静に分析し、同じ失敗を繰り返さぬようA代表を世界に導いてほしい。