2008/07/20(日)09:28
谷中琵琶Style
駒込の光源寺というお寺の境内で、琵琶のコンサートが
あった。川嶋さんと久保田さんという若い女性2人の
ユニット。谷中琵琶Styleという。
琵琶というと「耳なし芳一」と条件反射で思い出すの
だが、今まで生で演奏を見て、聴いたことがなかった。
木のバチがこんなに大きいのかと驚いた。ジャンジャンと
迫力ある音を奏でるのと同時に、弦を引っ掻いて、
物悲しさも表現する。素人の印象では、琴の音色は
華やかさがあり、三味線は庶民的な俗っぽさを感じる
のだが、琵琶は重苦しさを感じた。
一部はそれぞれの弾き語り。那須与一と義経の語り。
演奏だけではなく、歌も聞かせる。
二部は竹久夢二の「時計」という朗読文をアレンジし、
「ゴンドラの唄」や、「恋はやさし、野辺の花よ」を
組み合わせたもの。一部の重苦しい語りを聞いた後
だけあって、琵琶はこんなにも優しい音色なのかと驚く。
竹久夢二の順礼歌という話を元に創作された曲。賽の
河原のもの悲しげな歌や、観音の導きで、最期に母親に
会えたという少女の悲話など、巨大な十一面観音が
祀られているこのお寺のロケーションにぴったりな話で
あった。