2019/07/24(水)11:44
日本の素朴絵-ゆるい、かわいい、たのしい美術- 三井記念美術館
素朴絵といいながら、絵だけでなく埴輪や仏像まで幅広く展示されている。
展示の最初に目にした埴輪。獲物を手に入れた後の何とも言えない誇らしげで
幸せそうな顔に心が癒されて、展覧会のつかみは十分。白鳳時代の釈迦誕生仏も
かわいい。
つい先日、考古学の研究をしている友人と会い、平安時代の絵が描かれた
土器を発掘しているという話を聞いたばかり。墨書人面土器を見てこれが彼の研究かと
知った。
ゆるい地獄絵の数々。日本民藝館の十王図屏風。こんなにほんわりした地獄なら
一度落ちてみたいとふと思ってしまったが、必死に打ち消す。一昨年、やはり
この会場で見た「地獄絵ワンダーランド」を思い出した。
室町時代がゆるいヘタウマ絵巻の最盛期ということを知る。サントリー美術館の
鼠草子絵巻は大好きな作品。権の守(ごんのかみ)の一途さにホロリとくる。
白隠、仙厓、南天棒、耳鳥斎などのゆるかわいい絵も見ることができて大満足。
展示替えもあるので、8月の終わりにまた行きたい。