同じことを聞いたとしても
塾講師という職業がら、いろいろな子どもたちの「学び」の現場に日々立ち会っている。
飲み込みの早い子、理解の遅い子様々ではあるが、おおまかにくくれば、取り込んだ情報を「整理」して頭にしまい込める子は吸収がいい。
重箱の隅をつつくような瑣末な固有名詞情報とそのテーマの根幹をなす分類のカテゴリー名とを同列に記憶して、反復学習で忘れないように努力している子は学年が上がるにつれて確実に行き詰まる。
(稀にそのような全暗記で受験を闘いきってしまう猛者もいて、武勇伝のごとく語り継がれることもあるのだが、それはあくまで例外事例として、良い子は真似しないほうが安全である)
だから、学習においては、全体を俯瞰するアウトラインを横に置きつつ、今自分が扱っているのがその中でどんな位置づけにあるのかを意識して細部に入っていくのがよい。
大手塾のカリキュラムはさまさまなテーマを順にこなしていくだけで、基本的には全体構造が与えられていない。
これをいかに補ってあげるかが成功の鍵といえるだろう。