ニュースやワイドショーで、先日亡くなった本田美奈子さんの告別式の模様を見て涙し、勝手ながらお経をあげて供養しました。釈優聲という法名を授けられ、彼女も仏弟子となったということです。釈という姓はお釈迦様の釈です。釈迦族の尊者の法統を継ぐという意味で、釈から始まる法名は中国の仏教徒が使っていたものです。それを日本仏教も取り入れ、現在では浄土真宗系の宗派で、この法名を使うようなので、彼女も阿弥陀如来の極楽浄土へ旅立つということでしょうか。
参列者が、みんな勝手に天国へ行っただの、エンゼルと一緒に歌うのだと言っていたが、日本人の宗教観のいい加減さがよく分かります。日本でのキリスト教の普及率は世界最低1%未満。参列者のほとんどもキリスト教徒ではあるまいに。もっともそれでもハロウィンだのクリスマスを盛大に祝うのも日本人だが。。。
また脱線してしまいました。本題に戻します。
彼女はその魂の歌声で、人々に感動と希望と元気を与え続けた歌手、ミュージカル女優として38年の短いけれど、しかし常人の何倍も充実した人生に幕を下ろしました。
以前にテレビ朝日の番組「徹子の部屋」をたまたま見たとき、女優の南野陽子が出演していて、その中の話で本田美奈子が白血病で入院していることを知りました。その時、彼女は再起へ向けてのメッセージを寄せていました。まさか亡くなるとは思えなかったのですが。。。
ほんとはアイドル時代の本田美奈子を、拙僧は好きではありませんでした。私が好きだったのは、だれにも言ったことはなかったが、南野陽子でした。番組で、その南野が本田美奈子の親友だと知りました。さらに番組で「題名のない音楽会」に出演した際の本田美奈子の歌声を聞いて驚いたのを覚えています。
アイドル歌手時代の彼女とはまったく違う本田美奈子がそこにはいて、その歌手としての力量の大きさと、大きな可能性を感じたのを覚えています。
本田さんのミュージカルデビュー作「ミス・サイゴン」の劇中歌や、「アメイジング・グレイス」は、番組中の短い時間であるにもかかわらず、感動の涙を誘わずにはいられませんでした。
本日のワイドショーにおける告別式のニュースでは、子供の頃、演歌歌手になりたかったと言う彼女の言葉と「越冬つばめ」を歌う彼女が放送されました。これもまた感動もの。ほんとうの歌手は、何を歌っても上手いですね。一瞬にして自分の世界を創り出してしまうのです。
今度ばかりは、いやいつもそうかもしれないが、失ってはじめて大切なものに気づく。CDでも買いに行きますか。。。
本日は、般若心経の無上の真言
ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボディー スヴァーハー
往ける者よ、往ける者よ、彼岸に往ける者よ、彼岸に全く往ける者よ、さとりよ、幸あれ。
合掌 観学院称徳