カテゴリ:話芸・お笑い、ラジオデイズ
ラジオデイズ・プレゼンツ 昼下がりの落語会 東陽町イースト21亭
2月24日日曜日、天気晴朗なれど風強し。電車も止まる暴風は春一番と冬将軍とのせめぎ合い。せっかくの満員札止めもお客様が来られるかどうか心配しました。 ホテルオークラグループのホテルイースト21東京が企画、ラジオデイズのお手伝いで実現した『ラジオデイズ・プレゼンツ 昼下がりの落語会 東陽町イースト21亭』は、こうして波乱?の幕開けとなりましたが、心配は杞憂で終わり、熱心な落語ファンが大風もなんのそのと詰めかけ、予定通りの開演となりました。 そもそもこの会、日曜の昼下がり、一流ホテルでランチを食べてゆったりと落語を楽しもうというリッチでオツなオトナ向けの落語会。東陽町は三遊亭円楽一門の本拠地だったこともあり、落語好きな人々が多いに違いないと企画されたものです。円楽師匠の弟子の三遊亭小円楽師匠と、名人円生一門、円楽師匠と兄弟弟子の三遊亭円窓師匠が出演します。客層は老若男女と幅広く、会場は期待感で漲っておりました。 開口一番は前座の三遊亭楽大さん。その名の通りお相撲さんのようなぽっちゃり系、テレビで活躍中の伊集院光が付けていたという出世名前で登場、さっそく笑いを取りました。ネタは「子ほめ」。キャリア10ヶ月というには上手過ぎるね、このしとは。人に好かれるキャラクターも合わせて将来が楽しみな若手です。 続くは小円楽師匠。ネタは「粗忽長屋」。そそっかしい男が行き倒れを兄弟分と間違えたところから思いも寄らぬ展開に。柳派の粗忽ものを聞き慣れた者には珍しい明るくテンポのいい「粗忽長屋」、確かな芸で観客を落語の世界に引き込んでいきました。 さてお待ちかね円窓師匠。お馴染み面白くて為になる?長いマクラの後、ネタは珍しい「田能久」。山道でウワバミに化けた爺さんに飲まれそうになった男、自分も実は化けた狸だと嘘をつき逃げ帰る。話を聞いた村人達、さっそくウワバミ退治に出かけるが。。。荒唐無稽な噺も円窓師匠が演じると何やら説得力がありますねえ。 お仲入りの後、小円楽師匠が再登場。古今亭志ん朝の流れだという正統派「火焔太鼓」を熱演。うだつの上がらない古道具屋が仕入れた汚い太鼓が、実は大名も喜ぶ火焔太鼓で大儲けという夢のような噺。主人とおかみさん、大名家の侍との活きたセリフのやりとりが軽快なテンポでストーリーを展開させる。実に活き活きした「火焔太鼓」でした。 トリはもちりん円窓師匠。ネタはこれも荒唐無稽なSFオモシロ噺「ぞろぞろ」。信心深い茶店の親爺、裏のお稲荷さんをいつも拝んでいたが、果たしてその御利益は? 馬鹿馬鹿しいけどやめられない落語の落語たる落語なるが故のごだい味というものを是非味わって欲しいものです。円窓師匠のこの手の噺は秀一ですよ。いやー、落語ってほんと~に面白いですねえ。 落語好き坊主 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月06日 22時24分08秒
コメント(0) | コメントを書く
[話芸・お笑い、ラジオデイズ] カテゴリの最新記事
|
|