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そのころは終電を逃すと、かならず朝まで飲んでいた。
全くの冬。 かぎりない朝の寒さに後悔する。 都会にあるまじき素朴さを保つ駅に、 各駅停車は数分間停車する。 始発近く。 停車時間の長さは仕方ない。 停車してしばらくたつと、各車両のほとんどの扉は閉まる。 その「しばらく」がもどかしい。 生温かいシートに座りながら、吐く息は白かった。 わたしを支配していたのは、寂しさ。 彼の家に帰るのは、ただの習慣で、 愛しさからではなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 12, 2005 03:23:32 PM
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