蜷川幸雄演出「エレンディラ」を観ました

2007.08.24

(6)

一つ勘違いをしておりました。
見世物祝祭劇「エレディンラ」
中川晃教くんが主演なのでてっきりミュージカルなのかと。
でも、ストレートプレイでした。
歌はあるけど、４曲ほど？

蜷川幸雄さんの演出物は初めて。
彩の国さいたま芸術劇場という、
都心から離れた（新宿から快速で３０分）
アクセスのちょっと悪い劇場に入るとびっくり
シェイクスピア劇場じゃん？？
（写真はこちらから→）
つまり、舞台が正方形に近くて、
2,3階席に傾斜がほとんどない
吹き抜けのような会場ってことなのですが。
ほら、巨大ショッピングモールとかには
吹き抜けの広場みたいなのがあるでしょ？
その吹き抜けの一階部分で演劇をして、
観客は手すりから見てるような。そういう感じ。

その上、歌の場面以外はマイク

なしで
台詞は俳優の地声のみ。

舞台上に排水装置はないのに雨

は降らせるわ、
たまった水はうまく演技と絡ませながら
モップや雑巾がけで拭いていくわ。
（それも一度ならず、4回ほど雨は降った）
導火線使った少量の火薬

はあるし、
スモーク

もあるし。

舞台上の装置は滑車に乗っていて、
役者が演技をしながら搬入・搬出。

観客に対して強烈なビームライト

などなど。
本当に変わった演出が多かったです。

か～な～り濃厚なラブシーン
（というか、ベッドシーン）もあり、
主演の美波ちゃんなんか、
上半裸や場面によっては全裸もありで。
第3幕の鬼気迫る演技で、
『あんたは私の祖母すら満足に殺せないのね？』
と恋人に迫る場面は壮絶だったわ。
蜷川さんのファンと思しきご老婦さまは、
「今年の何らかの演技賞を取るわね」と
おっしゃってたくらい。
すごかったです。
マイケル・ナウマンの音楽は素晴らしい！

ただね、airaは東宝ミュージカルや
タカラヅカに馴れてしまってて、
劇に娯楽と感動を求めてしまう方。
こう、芸術性を全面にシリアス一辺倒だと、
少し重い…重かったです。
芸術として観る価値はあるけれど、
ああ楽しかったという感じは薄くて。

これは、宮本亜門さん演出の
「キャンディード」を観た時もそうだったなぁ。。

なんだかね、観たものの、
不完全燃焼な感じがあって、悶々としちゃう。

だから、次は何を観ようかなって、
チラシを丹念に見ちゃうのかなぁ？
（そうでなくても、趣味で見てるでしょって
声がありそうですね

）

市川海老蔵と宮沢りえ主演の「ドラクル」
世田谷パブリックシアターで上演中の
大竹しのぶ・松たか子他「ロマンス」
劇団四季の「ウェストサイド・ストーリー」
とか、どう？？？気にならない？？？

来年の『エリザベート』は
武田真治君が再演らしいし、
（山口祐一郎さんももちろん）
産休に入ってる一路さんの代わりに
涼風真世さんと朝海ひかるさんのＷキャスト。

東京演劇生活満喫中です

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Last updated 2007.08.24 09:17:46
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