藤枝の空と緑と子どもたち

2009/11/09(月)19:25

たけのこ保育園 黒坂黒太郎コカリナコンサート

地域活動(26)

 11月8日(日) たけのこ保育園で黒坂黒太郎・矢口周美コカリナコンサート。  のどかで、すっきりした陽光の気持ちのよい日だ。たけのこ保育園のホールの窓から色づいた紅葉がみえる。昨年の春には桜吹雪が待っていた。しっかりした木造の建物で、響きがよい、サントリーホールに劣らないと黒坂さんも絶賛のステキな会場だ。  ソプラノコカリナによる「ふるさと」からはじまり、ハンガリーの居酒屋だと言う「チャルダッシュ」という曲。居酒屋とはいえ、子どもたちも集りうたったり、踊ったりするのだそうだ。様子が目に浮かぶ。  矢口周美(かねみ)さんは旧姓。黒坂周美さん。「娘さんと一緒でいいですね」と言われるなどと奥様をもちあげて笑いをとる。アメリカ生まれのオートハープをの弾きながらの美しい歌声に魅了される。「甘い声」と紹介されているが、ほんとうだ。 「木立を抜ける風の音」の時には風のように、「母なる川」では川の流れのように、「ひばり」では、コカリナは鳥のさえずりのように聞こえる。 シンガーソングライターとしての黒坂氏もいい歌をつくって歌う。  待っているから    黒坂正文 作詞 作曲 一、心満たされるまで花と話して来るがいい      だいじょうぶ とうさんはここで待っているから   瞼が辛くなるまで星を数えて来るがいい      だいじょうぶ とうさんはここで待っているから   いまきみにしてやれることは  父さんにはなにもない   ただ一つだけ  きみを待っていよう 二  そんなに急がなくてもいい      だいじょうぶ とうさんはここで待っているから    きみにはきみの歩き方 生き方があるから      だいじょうぶ とうさんはここで待っているから    いまきみにしてやれることは   とうさんにはなにもない   ただ一つだけ  きみを待っていよう 思わず、目が潤んでしまった。 矢口周美さんが「一本の樹」を手話つきで歌う。 「雨の日には雨のうたを 晴れの日には晴れの歌をうたいながら立ち尽くし 樹は空をめざす。」 矢口さんの出身地和歌山県の新宮の偉人、西村伊作は文化学院の創設者だ。彼の残した言葉を歌にした。 「すべての日々、われに益あり。」「その日々は宝、かけがえのない宝。すべての日々、すべてのこと、われに益あり。」 西洋絵画、建築、陶芸、教育、デザインと、多くのジャンルで先駆的才能を発揮した類まれな大正期のモダニスト、西村伊作に興味がわく。 私の青年期にさんざん歌った歌、 「広場と僕らと青空と」。 【作詞】【作曲】黒坂 正文 ぼくらの街にも青い空がほしい 白い雲の浮かぶ真っ青な空が ぼくらの街にもでっかい広場があったら みんなで手をつないで走れるのにな ※でっかい広場と青い空と ぼくらの夢をください  でっかい広場と青い空と ぼくらの夢を 車にひかれて死んでしまったあの子も どんなに思いきって走りたかっただろう ぼくらの夢がつぶされないような 真っ青な空と広場がほしい ※くりかえし 子どもが楽しく遊びあえるような そんな明るい街を作って お母さん みんなが幸せに生きていかれるような 青い空の街を作って お父さん ※くりかえし x 2 たけのこ保育園児と先生の「もみじ」 保育園の先生が引くコカリナもおみごと。  「賽馬(さいま)」とは中国の競馬。勢いのある軽快な曲だ。さいごに、馬のいななきをコカリナで再現。ずいぶん練習したと言う。ソフトバンクのカイくんには無視されたそうだが、おみごと。  最後は広島の被爆樹で作ったコカリナで「アメージンググレース」。黒坂氏いわく、「木の精がいるのではないかと思うほどの美しい音色」。  1時間半があっという間。黒坂さんも感心どころか驚くほど子どもたちもよく聞いていた。とてもステキなコンサートでした。

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