FANTA-G

2012/09/17(月)11:25

手抜きツールを迷わず使うこと

数日前に書きましたゲーム業界に入りたいという母校の後輩に対してのお勉強会(?)ですが、話をしていて自分でも「よく俺、こんなことやってたよな・・・」と呆れたぐらい。  自分の過去を振り返ったとき、確か小学4.5年生でBASICのプログラムをやってました。当時「マイコンBASICマガジン」というコンピューター少年にとってのバイブルみたいな雑誌があって、毎月それに読者投稿ゲームのソースコードが掲載され、私たちはそれを訳もわからず1文字ずつ入力し、そのうちに自然にプログラムを覚え、自分でゲームを作れるようになった、何しろ、英語すら学校の授業で習う前の頃でした。  で、この雑誌の優れていたところは、たくさんのゲームイラスト掲載コーナーがあったこと。プログラムが出来ないけど、ゲームが好きだ、という読者がイラストで参加したり、あるいはゲームに関する批評コーナーが人気で、誌上で素人が評論を展開したり。  単に発売されるゲームの攻略や情報のみ掲載していた雑誌と違うテイストを持っていて、それがプロとアマの階段を埋めてくれる雑誌でした。いわゆる同人補助雑誌、といいますか。私以外でもゲーム業界にはこの雑誌が出発点だった現役の人がたくさんいます。  今の時代、あまりにも高度なソフトが市場にあふれ、それを見て育った人たちは、自分の持っている能力とのギャップに最初から作れると考えられないんだと思います。が、プログラムが組めなくてもRPGツクールやシューティング、アクションを作れるツールはある。要は結果を出すことが重要なので、どんな手抜きツールを使おうとゲームとして完成させられればOK。自分も当時、今みたいなツールがあったらゲームを作るために迷わず使ったと思います。  上記勉強会の生徒の中に「RPGを作りたいんだけど、何から始めていいのかわからない」という子がいて、それに対して「RPGツクールを使ったら?」と言ったところ、「調べてみたがRPGツクールでは自分のやりたいことが出来ない」と・・・  そこで一言「やりたいことが全てできるなんて、プロの世界でもまずありえない。自分のやりたいことになるべく近づけるまでツールを使い倒してからでも遅くは無いんじゃないか?」と。そもそも膨大な労力がかかるRPGをプログラム初心者が作れる訳がないし。  自分もプロでありながら、趣味で同人ソフトを作っていますが、今、手持ちのツールで何とかする技術を考えるのも立派なゲーム屋の思考です。また、私の時代よりネットが発達した現代は格段に素人がゲームを作れる時代になっている。安価であったり使用フリーのソフトがあふれている。そこに行き着けない人は、この商売向いてないと思います。  そういう意味で自分の思考は小学生の頃から何も変わっていないんだろうなと。  

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