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テーマ:この恋におちて・・・(330)
カテゴリ:カホネーラ(cajonera)への道
カホンのレッスンもだんだんマンネリになってきたな・・。
新しいテクニックもあまり出てこなくなって、その分練習もおろそかになってきている。 前回のレッスンではアグード(カホン上部)部分のマリポサ(左を一回叩いたあと、右手の親指で叩き、その後即座に右中・薬・小指をくっつけて打ち、再び左で叩く)を入れてのワルツ。 カホンのいろいろな基本パターンを連続して交互に引いていく。途中でパターンを帰るときにテンポが崩れやすくなることを除けば少し練習するとできるようになった。 宿題はCDに入っているワルツ“Mal Paso”に合わせてカホンを演奏すること。 「CDを何度もよく聞いてから練習をして、自分で完璧にできると思ったら俺に言って披露するんだよ」 待ってました!ノルテ(北部)のワルツの連打と基本パターン以外の装飾打ちをを学べるチャンス! う、でもこの曲難しいよ。連打とか装飾部分とか多くって・・。 教えてもらえることを期待しながらいうと・・。 「いや、そんなのは気にしなくていい。まだ早いからね。休止、テンポを守って弾くことがまず重要だから・・」 なんかガッカリ。私は早く連打を覚えたいのよ。 レッスンのあと・・ 日本食をお昼に作るけど食べていかない?時間ある? と聞いた。 外国の文化に興味旺盛な先生は喜んで「OK!」 筑前煮と味噌汁。鶏肉や人参、干ししいたけの他に、筑前煮はこちらで手に入る材料大根を使い、彩を付けるために絹さやを入れた。 二人で食卓を囲みながらキューバに旅行することを告げたが、踊りを習うことはいわなかった。 「キューバでさ、シェケレって楽器買ってきてくれないか?ヒョウタンの周りにビーズがついているのなんだけど」 え~、シェケレ??何それ??? 「あとバタも・・お金は渡すからね。え~っと、あとカンパナ(カウベル)。音がいいんだよね、キューバのは」 ちょっと待ってよ・・。私バックパック一つで行くんだから・・。 食後の感想・・。 「おいしいよ!見事!」 ホントに~。少し自信がなかった。 だってしょうゆを入れすぎたし、ご飯は少し水が少なかったみたいだし、自信がないままだしちゃったから・・。 食事のあと・・。 「retamaはアグアディート(ペルーのスープの一種)が好き?」 う~ん、食べた頃あるけど好きともキライともいえないわ。 「でもさ、俺の作ったアグアディートを食べたら絶対好きっていうことになるぜ!感激して、ひざまずいて足にキスをすることになるぜ!!ハハハ」 私もやだ~!!と笑ったとたん、 いきなり彼に抱きすくめられた。 思わず体が硬直した。頭が真っ白になった。ほんの一瞬だったのかもしれないが自分ではとても長く感じられた。 その腕をほどかれても私はうつむいたままでいると、彼はガハハと笑った。 その明るい態度に何だかホッとした。 ホンキで抱きしめてくれなかったことになぜか安心した。 ずっと期待していることなのに。。 先生だって私の気持ちにもうとっくに気づいているはず・・。 でも先生に恋人がいる状況では私から気持ちを表現するわけにはいかない。 でもどういうつもりなんだろう・・。期待しながらも、彼の側からあんまり思わせぶりな態度をとらないで欲しいとも思っている。 複雑な気持ち。 次のレッスンの約束をして別れた。いつものように4階の部屋の窓から彼が立ち去っていくのを見送る。 ワルツの名曲、“Mal paso”ペルー人なら誰でも口ずさめる曲の一つだ。 聞けば聞くほど、先生の言う休止部分だけでなく、連打などの装飾部分が気になるのだ。でも自分ではどう弾いていいのかつかめていない。 とりあえず、できるだけ早くこの曲を学んで、どんどん次に進まざる得ないくらい状況を作っていこう。 今まで習ってきたテクニックを自分で工夫してあちらこちらに取り混ぜてやろう。 今週は仕事であまり練習ができないけど、来週月曜日には先生をあっと言わせてやる! そして連打を私に教えざるを得ない状況にするのだ。 抱きしめられたときの感触を思い出しながらもカホンへの情熱がたぎってくるのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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