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テーマ:日本的なるもの(437)
カテゴリ:陽明学
一 来書略。我等の在所に、蛇を神の使者なりと云いて、手ざすこともせず候。 さまざま気のどくなる事共〔ども〕に候。其の上害も出〔い〕で来候。 され共、其の通りにしたがい候わんか、やぶり候わんか、分別〔ふんべつ〕定めがたく候。 返書略。神慮にしたがいて非法を改めらるべく候。 神は形なき故に、時にあたりて何になりとものりうつり給い候。 蛇を使者と定むべきにあらず。 且〔か〕つ蛇は叢〔くさむら〕にすむものなれば、人居〔じんきょ〕にまじわるは非道にて候。 神明は非道を戒め給うべく候。 蛇のすむ深草〔ふかくさ〕に、用心もなくて行きて害にあうは、人の非なり。 人のすむべきあたりに蛇のおるは、蛇の非にて候えば、叢にかりやり、 行かざるをばうちころして可也。 なおも愚民疑いあらば、御〔み〕くじをとりて神慮を御うかがいあるべく候。 訴訟は、此の方に道理あれば、幾度を申すものにて候間、 もし一、二度にて御同心なく候はば、神の御同心成さるまで、 幾度も御くじをとりてうかがわるべく候。かならず御同心あるべく候。 其の外かくのごときたぐいの神慮に叶わざる事を神慮として、 人の尊きを以って禽獣にかうる様なる事多く候。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018年03月17日 12時18分02秒
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