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テーマ:ささやかな幸せ(6740)
カテゴリ:心つくり
先日のドライブでちょっと寄り道をして、お抹茶作りの体験をしてきました。 てん茶というお抹茶用に加工されたお茶の葉を、石臼で挽いて粉末にする。そして挽いたお茶を篩いにかけ、お抹茶の完成です。 2秒間に1周回すくらいのゆっくりした速さで、20グラムのてん茶を1時間ほどかけて挽いていく。 のんびり、ゆっくり、子供の顔を見ながら、おしゃべりしながらの時間です。 昔の仕事は全てが自分の肉体を使ってのもので、一日中朝から晩まで働いていたと聞くけれど、子供との会話は今よりもあったのかもしれません。 子供も篩をかけるお仕事をして(ただふるうだけですが)、自分もこの仕事の一端を担ったという自信と喜びにご満悦の表情を浮かべています。 「物心ついたら、その歳にあった仕事をさせなさい。それがきっと後々の生きる自信につながるから。」と祖母がよく母に言っていたけれど、子供の表情を見ているとそれが実感できます。 自分も家庭という名の社会の一員。その中で仕事をして家族に協力する事により、働く喜びを頂き、人の喜ぶ顔という恩恵を受ける。 大人になると窓際族とかリストラになるのを怖がるけれど、「あなたは何もしなくて良いから」と家族に言う事は、それが例え子供であっても窓際族に追いやったのと同じ事。 もっと、子供に働く喜びを感じさせたいと思った1時間でした。 帰宅後、早速お茶を点ててみることにしました。 お家の中ですから、略盆手前で・・・・。 お菓子を用意して、サラサラと出来たてのお茶を点てて、しばし静かなるお茶室気分。 お味はというと・・・・、きっと同じ額を出してお抹茶を買ったほうが美味しい物だったかもしれません。 しかし、娘は今までに無くお作法に興味を持ったよう。 今までもお茶を点てていたのですが、どちらかというと「飲めれば良い」という頂き方だったのに、今日はどうも様子が違います。 所作の一つ一つが気になって、手の動きにも足の運びにも興味津々の様子。 それまで何も心の琴線に触れなかった本をふと気になって読み返した時や、それまでは馬耳東風だった話しに急に耳を傾けたくなった時など、今までは全くといって心をかすらなかった物がすっと心に染み入る瞬間があります。 今、もしかしたら娘にとってその時かも。 そう思い、挨拶の話から始めました。 挨拶の挨は、積極的に迫って行く事。拶は、切り込んで行く事を意味します。 つまり、私やあなたの中に眠るもう一人の私、もう一人のあなたを引き出して、目覚めさせる働きかけをする事。 道元禅師は、「愛語施」(愛の言葉、慈しみの言葉を施す事)をお説きになる時、 「世俗には安否を問う礼儀あり、仏道には珍重(お大事に)の言葉あり、不審(ご機嫌いかがですか)の孝行あり」と示しておられます。 真心を込めて、相手の安否をお尋ねする、心の潤滑油である心嬉しい挨拶を交し合う喜びを、上手に味わう事を楽しみたい。 ホイットマン(アメリカ)という詩人の詩のように、 『女あり 二人ゆく 若き うるわし 老いたるは なお うるわし』 というような素敵な女性になる為に・・・・・。 会津八一先生のように、 『御同様、気をつけて、落ち着きて、美しき人になりたく候』 を心かけていきたいと思います。 よき茶のみ友達を得て、今日からは二人旅。 さぁ、二人で美しき人を目指すわよ!まぁちゃん! 今日もあなたのお陰で、私も笑顔。
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