孤独なヒーロー
擬人化アンパンマンにハマっています。アンパンマンマーチの歌詞を改めて検索してみたら、実はアンパンマンはものすごい孤高のヒーローだということがわかって、ますますハマりました。アンパンマンは何のために生きているのかという虚無感にさいなまれながらも、他人の幸せを願い、守るために飛びつづけています。光る星は消えてしまうけれども、熱い今を生きる!それも自分の利益を省みず、すべては街の人の笑顔のために!なんていう自己犠牲なの!たとえこの身が砕け散ろうとも、君を守るよ~私に見える星の光は、すでに消滅して存在しなくなった、何億光年も離れた星のものだというのはよく科学番組で聞きますけど、アンパンマンの光も実は犠牲のうちに消滅してしまい、街の人が見ているのはその残光なのかもしれません。泣ける!しかし、そんな気高くも哀れな星であったとしても、自分がここに確かに存在し、輝いたという事実をだれかに気づいてほしいと願うものです。(ポルノのジョバイロ)だれか=バイキンマンなのです。サーチエンジンではもっぱら アン×バイ 18禁で検索してます街の人が笑顔で歩いている姿を見て、今日も自分はよくやった、と思いつつ、笑顔で歩いている人の瞳に自分の存在は映っていないということに気づくアンパンマン。いくら尊敬されようが、ジャムおじさんやバタコさんに励まされようが、孤独を埋められないアンパンマン。花が咲き乱れ、自分がもたらした平和と幸福に包まれた街の中、一人で不幸の中に身を沈めようと決めたときに現われたのがバイキンマン。悪事を働くバイキンマンをこらしめる悦び。(アンパンマンはバイキンマンの悪事を、自分の興味を引くためのイタズラだと思っている)バイキンマンと二人きりで交わす会話(君はボクに勝てないよ、惨めな姿だねぇバイキンマン)、囁き声。それはアンパンマンにとって、孤独な散歩道に、突如流れ出した優美なる音楽でした。その音が始まってから、憂いは去り、苦しみは小さくなる(ヘッセ)バイキンマンは、世界征服をたくらむ自分を邪魔するアンパンマンをうといと思っていましたが、一見、チヤホヤされて、皆に尊敬されるアンパンマンに劣等感を抱いていました。自分には街の人と同じように、アンパンマンに賛美の言葉を投げかけることすら許されない!同じように愛されたいなどという高望みはしない、だからせめて、握手をして、あなたにゆるされたかった!しかし街の中では、自分は邪魔者どころか、駆除すべき害虫だということにショックを受けます。自分は汚いんだ!と絶望的に自覚したところに、アンパンマンが颯爽と現われ、殴り飛ばされ、自分は薄汚いばい菌ですと言ってみろ!と怒鳴られ、大泣きするバイキンマン。鼻血を出しながら、自分に踏みつけられ、肩を震わせて泣いているバイキンマンの姿を見て、もしかしたらバイキンマンも自分と同じくらい孤独なのかもしれない、バイキンマンと共存していくことで救われるのは自分だ!と思うアンパンマン。こんな細い骨で、こんな未完成な体で、自分に向かって挑戦してくるバイキンマンを始めて愛しいと思った瞬間でした。君に許しを乞うのはボクだ!あぁ、ボクは君を愛していた!となりハッピーエンドなんて感動的なストーリーなんだ!子供向けアニメは奥が深いですね殴った後に、後悔して、許しを乞い、抱きしめる。暴力夫の典型的な行動パターンですが、バイキンマンはマゾ故にそれも快感。