Vitamin D~発展編
今回は、ちょっと詳しくなりますが、ビタミンDの代謝や指標について。(ビタミンD代謝)ビタミンDとはビタミンD2とD3の総称。ビタミンDは、まず肝臓で25-ヒドロキシビタミンD〔25(OH)D〕に代謝され、次いで、腎臓で最も生理活性の強い1α,25-ジヒドロキシビタミンD〔1α,25(OH)2D〕に代謝されます。皮膚にあるプロビタミンはDは、日光中の紫外線によりビタミンDに変換されて、1α,25(OH)2Dとなります。この意味では、1α,25(OH)2Dはホルモンととらえるのが妥当でしょう。 ビタミンD(D2、D3)←(紫外線)-プロビタミンD(皮膚) | ↓ 肝臓:〔25(OH)D〕 | ↓ 腎臓:〔1α,25(OH)2D〕…最も生理活性が強い。ホルモンのよう。1α,25(OH)2Dがホルモンであるならば、ビタミンDの所要量を策定する必要はないということになります。しかし、皮膚でのビタミンD生産量が全ての日本人で十分であるとは言えません。日照の少ない環境に生活している人、紫外線を遮断する化粧品を常用している人、皮膚でのビタミンD生産能力が低下している高齢者などでは、ビタミンDの補給は不可欠です。→やっぱり、特に女性にとって紫外線は大敵ですよね~美白!ブームだし!(ビタミンDの体内指標)皮膚または食品から摂取されたビタミンDは、その大部分が25(OH)Dとなって、血液中を循環します。よって、血中25(OH)Dの濃度は、ビタミンDの摂取量と皮膚生産量の総和を反映します。 血中副甲状腺ホルモン(PTH)濃度は、25(OH)D濃度と逆相関関係なので、ビタミンD欠乏の指標となります。一方、血中ビタミンD濃度や1α,25(OH)2D濃度はよい指標とはなりません。なぜならば、血中ビタミンD濃度は半減期が非常に短く、1α,25(OH)2D濃度はカルシウム、リン、PTHなどの影響を受けやすいからです。新生児や子殿骨の健康状態は、25(OH)DやPTHの血中濃度がよい指標となります。成人にとっても、骨密度、骨塩量、骨折危険度などとよく相関します!ビタミンDは”骨を作る”非常に重要なビタミンです!