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テーマ:サッカー総合(588)
カテゴリ:Jリーグ
前回のブログ 重い言葉 の続きです。 前回の記述で契約延長されなかった選手たちの事を、「結果を出せなかった。クビクビクビなのである。」などと厳しい言葉で記述してしまったので、誤解の無いように、補足しておきます。 Jリーグはプロフェッショナルスポーツであり、経営はフロント(経営陣)が行います。その経営陣を選んでいるのは企業など出資組織であり、また、フロントによって選手も監督もチームスタッフも解雇されたり、売却されたりするのです。 売却されたの(移籍)なら新チームでまた活躍できるけれど、多数の選手は契約更新時11,12月にいきなり、「来期からの契約は考えてない。」などの解雇通知を突きつけられ、途方に暮れる選手たちがほとんどです。移籍リストに載せられ他のクラブが拾ってくれれば良いのですが、それも叶わなかった場合、トライアウト(契約の無い選手たちの審査会)に出ることになります。ここでミニゲームをして、他のクラブの監督やスカウトに拾われるのに懸けるのです。ここではアマチュアクラブからのオファーもありえます。 それでダメなら海外にテストを受けに行くか、大学サッカーにサッカー枠で入れないか挑戦するか、現役引退、就職活動です。 このような流れの中、契約更新し来期も必要とされた選手と、契約更新されなかった選手の差はどんなところにあるのでしょうか??? 何もありません。何も無いのです。差は無いのです。全く差はありません。 日本代表や浦和レギュラーとは差を感じますが、契約更新の当落線上の選手たちは、ほとんど、運で決まっているのです。もう一つ言うなら良い人との出会いで決まってゆきます。いうなればコネです。 あいつは頑張っているからとか、チームに良い影響を与えそうだからなどという判断は主観的でほとんど意味が無いもののはずです。 でも、公平なんて、公正なんて、社会にどれほど保証されているのでしょうか? 社会でも実力、実績、内容に差が無いものがほとんどで、その中で、気に入った、気に入らない、良い奴だ、などの人と人との繋がりで、契約がとれたり取れなかったり採用されたりされなかったり。受験制度の公正さの中で育ってきた中高生の感覚をもった人たちには納得のいかないことが多い不条理な世界、それが社会です。 なんであいつが残れて俺がクビなんだ。俺の方が結果も出したし、チーム内の評価も高いのに。 ・・・そんなものなのです。 人と人の力の差はそんなにありません。天才と凡人の差もそんなにあるわけじゃありません。しかし、 その待遇・収入は、何千倍も差があるのが現実です。余談ですが1時間に800円稼ぐ人と2万円稼ぐ人では後者の方がストレスの少ない仕事をしています。 1時間当り何十万という職業から800~1000円の職業へと解雇された元Jリーガーは転職します。お金じゃなく、死ぬほど好きなことを仕事に出来ていた幸せも奪われます。ファンや舞台を奪われるのは何より辛いです。 で、サッカーに関わってゆくのか、全く別の世界に挑戦するのか、元選手は選択するのです。その多くは故郷では将来の日本代表と言われ、実際その才能を持ちながら、怪我や戦術との不一致、チームメイトとのプレースタイルの相性などから、才能を発揮できないまま、力を余らせたまま、俺の才能はこれからなのに、という思いのまま引退します。 その証拠に、Jリーグを目指すクラブが生まれ、突如、選手選考(オーディション)を行い、元Jリーガーの寄せ集めのチームを作れば、Jリーグのチームに勝ったりするのですから。実際、そんな事ばかりです。勝敗は結束力やメンタルの強さで決まる事がほとんどです。短期間で鍛えられ、場を与えられれば活躍できる優れた選手たちが毎年解雇されています。 Jリーガーでなくなってもサッカーをして食ってゆける環境をつくるか、Jリーガーをやめても食ってゆけるように引退後の勉強も平行してJリーガーにさせるか。実際Jリーグが進めているのは後者です。(あほらし。Jリーガーをラーメン屋に修行とかに行かせてるんですよ。 ドイツのように5部まであるとか、新人採用を控え質を高めて世界に選手を輸出するとか。前者の方が前向きだと思うのですが。実際両方やっても良いけれど。) 私の感じているのはそんなところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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