カテゴリ:CD
以前注文してあったCDがどちゃっと届いたのでレビューを少し。
最初の記事がスターリン、ってのがちょっとアレだけども。 せっかくなのでそもそもの馴れ初めから。 聴くのはメタル、読むのはSFだった高校生の頃、確かSFマガジンに「ドラム缶やチェンソーやドリルで演奏するおかしなバンドのドキュメント映画」の記事が載っていました。石井聰亙監督の「アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン/半分人間」です。その記事に添えられた「ゴミだらけの廃墟で演奏(?)しているバンド」の写真を見た僕は激しく魂を揺すぶられてしまいました。 「これは絶対に見なくちゃ!」 スケジュールをみると、なんだか聞いた事もない映画館で祝日をはさんで1週間上映されるらしいことがわかりました。新聞を引っ張り出してきて映画欄をみて住所を確認したら大体の場所はわかったけどちょっと不安に駆られました。新聞によると今、その映画館で上映されているのはポルノ映画だったからです。 その後、なんだかいかがわしそうなところへ出入りする期待と不安が関係したのかどうかわからないけど、風邪による発熱で寝込んでしまいました。学校を休めるのはうれしいけど、映画を見にいくと決めていた祝日はもうすぐ。風邪ごときでこの映画を見逃してしまったら一生公開してしまう気がする。だからと言ってできる事もなく、ただ薬を飲んで寝ているしかないんだけど。 さて当日、奇跡的に熱が下がった僕は親にグダグダ言われる前に家を飛び出し、映画館へ向かっいました。お金を払って中にはいるとすぐそこにスクリーンがあるという本当にちっちゃな映画館。 その日は3本立てでお目当ての映画はその2本目。1本目は「爆裂都市・BURST CITY」っていう映画。知らないし、あんまり興味もないんだけど、せっかくお金を払ったので観賞。…うわあ、何こいつら?豚の頭投げてる!歌詞もやべえ!すげえ!凄すぎる!!などとストーリーそっちのけで衝撃を受けたのが「スターリン」なのでした。 で、このアルバムはレコ倫の指導が入る前の「STOP JAP」ということで、歌詞は直接的だし、音もかなり太くラフな感じ。音に関しては薄っぺらな「STOP JAP」よりはこちらの「NAKED」の方が断然よい。歌詞のほうは例えば”ロマンチスト”の「夕焼け見ながら マスをかく」というストレートな表現も「夕焼け見ながら即席平和」という書き直した歌詞の表現もどちらもちがった味があって甲乙付けがたい。遠藤ミチロウという人の言語感覚がうかがえてなかなか楽しい。 さて、映画の中のスターリンに衝撃を受けた高校生の僕は、2本目のお目当ての映画でEinst?rzende Neubautenを見て、美的感覚とか価値観とかががらりと変わってしまうほどの衝撃を受けました。今まで廃墟とかゴミとかノイズとかに興味のなかったオレって一体何なの?人としておかしくない?ってほどに。 3本目の映画を見る頃には身体は震えだし、熱に浮かされたようになり… 結局、風邪をぶり返してしまい、家に帰るなり寝込んで次の日からまた数日学校を休んでしまったのでした。 爆裂都市(バースト・シティ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.30 19:47:47
コメント(0) | コメントを書く
[CD] カテゴリの最新記事
|
|