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山口小夜の不思議遊戯

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2006年05月03日
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テーマ:バトン系(332)
カテゴリ:カテゴリ未分類
 
 『父と子と』 第20節─こちらは7歳─

 「かんば──いっ!!」

 と、近辺で突如、声が上がった。
 どうやら、一族で来ているらしい。複数の子供とその両親、それぞれの両親の両親というメンバー構成で着席している。
 私はかつて、神事で渡り合った妖怪に逆恨みされて、道端で派手に殴り合ったりもしたが、たかが「水」ごときが途方もなく高い、こういう店でのマナーは守った。
 私の息子は、今もどこかで殴り合っているのだろうが、こういう店でのマナーは守る。

 私は今日、「経費」で落せない高い金を、予定として、払うのだ。
 それは当然、格式あるホテルの40階に位置するこの店が、落ち着いて静かに食事をし、語り合うことのできる場であるからこそである。

 (そー、語り合うことができる・・・・・、そーだ)
 そーだった。
 そもそも、私はそれを意図して、二十数年も前のその夜、小さな息子と初めて地元のホテルで夕食を共にしている。
 そして今日まで、何を語り合ってきたのだ。

 「お父さん方のお祖母ちゃん・・・・・」
 女性の声がかすかに言った。
 いや、「お父さん方のお祖母ちゃん」を語ったことはない。
 私は、息子が小学校に入学してから一ヶ月近く経ったある日の午後突然、出先から自宅に電話をし、そこにいた息子を市内のホテルに呼び出した。箱入り息子で、それまで移動には馬しか乗ったことのない彼に、何時間かかってもいいから自力でたどり着け、と指示した。私はそのまま受話器を置き、小一時間の後にあの大階段を上って行って、どこをどうしてやって来たのか、小学一年生の息子と対面したのだ。

 息子は何も言わなかった。平静だった。
 何も聞かないので、私も無言を通した。

 レストランに着き、私は息子と向かい合って食事をとりながら、私の越し方を話した。
 私の生い立ち、どこで何をして育ってきたのか、どうやって菜摘子と知り合ったのか、なぜ地元以外の風土と折り合いが悪く、仲良く一族で旅行、というわけに今もっていかないのか──そんなことを、初めて語った。

 初めて──いや、息子は感づいていたはずだ。
 (どーだ、かっこいーだろーっ!)
 と、言いはしなかったが、その日、私はまだ7歳そこそこの、ひょっとして硬直していたのかもしれない息子に向かって、やたらと元気にこの壮絶な半生を語っていた。

 今、息子もゆっくりと顔を上げ、「一族で仲良く食事」チームを静かに見やった。
 息子は、まめなやつだ。
 (やはり、頑張っている)

 悲喜こもごもに、そう思う。私は父なのだ。

                           ─つづくよ─



 本日の日記------------------------------------------

 GWの真っ只中というのに、生協の宅配を受け取れる状況にある小夜子です。
 今日は気晴らしにオットの大学の研究室にでも家族で行ってみようかな。
 学生たちは青春を謳歌するために出払ってるはずだし、あの街にはおいしいレストランがたくさんあるのです。


 さてさて。■17歳バトン■がsolya兄からまわってきました。
 おもしろい風の吹き回しもあるもんだ。
 もっと前から私も回せばよかったぞ、solya兄!
 17歳といえば──ちょうど『青木学院物語』とリンクしている時期ということもあり、喜んで挑戦させていただきます☆

 ★17歳の時何してた??
  『青木学院物語』をシッピツしてました。まさにオンタイム(笑)。

 ★17歳のとき何考えてた??
 ・どうやったらシスターに捕まらないで修道院の黒板に「イエス命」と書けるか。
 ・どうやったらシスターが飛んでこないうちに真夜中に塔の鐘を鳴らせるか。
 ・イタズラ同盟の衣装はジーンズと黒いTシャツでいいのか。
 ・イタズラ同盟の紅一点は白いTシャツにした方がいいのか。
 ・どうやったらメアリー(野犬の女ボス)にかみ殺されないで真夜中のプールで泳げるか。
 ・隣の棟の寄宿生と通信するには、懐中電灯がいちばん正確だろうか。
 ・校長室のゴミ箱に入ってみるのはどうだろう?

 ちなみに、うちの両親は幾多の「親呼び出し」に備えて、新幹線の回数券を買っていました。

 ★17歳のイベント
 キング牧師の“ワシントン・アドレス(演説)”とジョン・F・ケネディの就任演説(新聞紙一面分)の原文での暗記を自分で勝手に敢行した。
 これだけで後に暗唱コンテストやら短期留学中の英会話対策やら、各種試験やら、突発的な演説依頼(?)やら、あらゆる面でものすごく役に立った。
 ちなみに、今でも熱っぽく暗唱できます。小夜子の記憶力をあなどるな。

 ★17歳に遣り残したこと
 あたしはセーラー服を着てて、バス停降りたら詰襟のアイツが自転車に足をかけて待っていて、二人乗りして川原の舗道で風になる──!

 ★17歳に戻れたら
 戻れたら──か。
 戻れるよいつも。教室の窓際の席に座って、授業そっちのけで外を見ているのが17歳のあたしです。
 私には17歳の彼女がはっきりと見えるのに、17歳のあたしにはこちらの私が見えないみたい。
 よそ見している、その向こうに、未来の私がいとしそうに見つめているのにね。
 彼女はぜんぜん気がつかないのです。

 ★17歳に戻ってもらう7人
 (もしかしてすでにお受け取りでしたらご放念ください)
 舞夜じょんぬさま(いつも楽しいバトンをありがとうございます。今回もぜひ)
 秋野真珠さま(バトンに抵抗をお持ちでなければ、よろしくお願いします!)
 架月真名さま(もしお時間が許せば、楽しい話題をお待ちしております☆)
 @礼さま(って、今17歳じゃないよね!? :お父さまがはるさんと同い年)
 桜さま(上記に同じ=17歳でないことを祈る:お母さまがはるさんと同い年)
 Juntanさま(おそらく小夜子と同い年:笑)
 愛、燦々とさま(よろしければコメントで)


 明日は●イメージ画を書いてみた!●です。
 できないできないと泣き言を言っていた私ですが・・・・。
 皆さまからの応援を受けて一念発起!
 昨夜、皆さまから寄せていただいたイメージを私なりに絵画化してみました。
 きっとコメント欄、メールにてメッセージくださった方全員のイメージがどこかしらに含まれていると自負しております。
 ぜひご覧下さいませ。

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 追:私信で失礼致します。
   solya兄、バトンまわさないでだいじょぶだから
  (もうすでにかなり昔に回ったから)、興が乗ったら
   ■Original Baton■と、■性格バトン■に挑戦してみてよ。
   いつでもいいの。ネタに困ったら、お願いします☆

   もしこちらのバトン、興味をお持ちの方はぜひお持ち帰りください!
   私、個人的に皆さまのバトンのお答え、すごく興味があります!!!






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最終更新日  2006年05月03日 09時58分27秒
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