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山口小夜の不思議遊戯

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2006年05月26日
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テーマ:バトン系(332)
カテゴリ:カテゴリ未分類
 
 「いいニュースはね、今回の調査は実りがありそうだ。午前中に取材したお婆さんのノリがよくてね。秘伝中の秘伝といわれた“イボイノシシの舞”まで見せてくれた」
 (おもしろそー!)
 機嫌の直りかけていた豊は、にこっと遼と顔を見合わせた。だが、オチは笑えるどころのものじゃなかった。

 「悪いニュースのほうは・・・・内戦が再燃したそうだ。ニジェール側の国境から反政府軍が動き始めてる。明日かあさってには、このへんも囲まれるかもしれないぞ」
 「ええっ」
 「情報源は隣村からのトーキング・ドラムだ。秘伝じゃないタイプのね。このあたりじゃ国営ラジオよりも早いし正確だ」
 「うーん。この村は反政府側にシンパが多いから、囲まれたからって危害を加えられる可能性はそんなにねーさ。ただ、おれたちより三日遅れで入る予定だった二次調査隊がコトだな・・・・あんなふうにVIP待遇で、政府軍の見送りがついているとすると・・・・」
 遼がうなった。教授も青ざめる。
 「最悪、戦闘に巻き込まれる可能性もアリかね?」

 二次調査隊というのは、考古学者やボランティアの医師団を主とした50人ほどの多国籍チームだ。予定通りなら、首都を出てこちらに向かっているはずだ。
 さっそく手分けして無線連絡してみたが、ノイズがひどくて通じない。
 「峡谷の外まで出てみたら?」
 「運が悪いと、ジープ一台で反政府軍と鉢合わせするかも・・・・」
 
 「たしか・・・・前の調査団が、中継所を作ったって聞いたが。この崖の上の台地に」
 遼が言い出すと、ムベキがうなずく。
 「はい。聞いてます。ドイツのチームが、未調査の神殿遺跡のそばに」
 「上に行きゃ、無線もなんとかなる・・・・か」
 「でも危険です。ここから登るとすると車は使えないんだ、片道で半日。サバンナとは地続きで、猛獣も棲みついていますし」
 「誰かが行くしかねーだろ。オタリ、一緒に来てくれ」
 ムベキよりも体格のいい助手を遼は呼ぶと、登山準備を整え始めた。
 「上の遺跡ってのも、一回見たかったしな」

 しばらくは口出しを控えた豊だが、
 「トリさん!」
 人目のない時を狙い、だめモトで呼びかけてみた。
 「来るのか?」
 だが、察しのいい兄に確かめられると、さすがに返事に困ってしまう。
 遼の背後に、切り立つ崖に狭められた空が見える。そこにたどり着くまでの高さ数百メートルに及ぶ、うっそうとした茂みや岩の裂け目や、輪を描いて舞うハゲワシも。

 「ここまで来るジープで貧血起こしてたヤツが、無理しねーの。ひとりじゃないさ。ヘンリー(教授)にでもかまってもらいな。ウッドストックでマリファナ吸ってた思い出話から、えんえんと聞かせてくれるぜ」
 「そりゃ楽しそうだね・・・・」
 ポンッ。背中ひとつ叩かれ、結局見送ることになる。

 助手のオタリと、案内役の村の青年と三人連れで道なき道をかき分けてゆく、黒いTシャツの後ろ姿が緑に飲み込まれていった。

 (片道半日かぁ・・・・一日帰ってこないのか・・・・)
 豊は自分の小屋に引き上げることにした。
 (ま、いいか。行かなくてもネタは山のように増えたし)
 泥小屋の敷物の上にノートを広げ、去年の内戦のあらましだけでも、わかりやすくまとめておくかと思った時だ。

 ピン、とくるものが脳裏をよぎり、豊は胡坐をかいたまま背筋を張った。






          次回は●アフリカの滝洞●です。
          滝洞!? 行っちゃあいけないんじゃないの、ゆたさん!?

 本日の日記-----------------------------------------------------

 そうそう。いいニュースといえば──初校の締め切りが延びて、当初の5月29日(月)の予定から、6月1日(木)必着となりました。三日延びただけでもこれはかなり嬉しい・・・・そして、嬉しいことといえば!

 やっぽーい! 秋野真珠さまから「おうちバトン」をいただきました☆
 わーい、面白そう! はりきって行ってみよう!

 1.実家ですか?独り暮らしですか?
 いや~ははは。実家・・・というか所帯持ちです(笑)。三人暮らしです。
 (考案した方・・・これ「おうちバトン」というよりも「おへやバトン」じゃない!?)

 2.部屋に写真はありますか?
 あります。一族のスナップ写真が対面式キッチンのリビング側の壁一面に──これだけでのべ数百人。
 それから、お約束で、自分たちの結婚式の写真(←これはラブラブというわけではなく“本当はおまえはここまで痩せられるんだ”という自戒の念を込めて掲示してあるのです。ご要望があれば恥ずかしながらお見せします:笑)。

 3.部屋に何か掛けてありますか?
 新婚旅行の時に一度あきらめて──やっぱりあきらめきれなくて、片道一時間かけて戻って買った体長1mのカメの剥製(名前は浩昭:ひろあき)。うちの守りガメ。かわいい。
 ちなみにバリ島に行ったのだが、現地でのオットのあまりのアホな行動に成田離婚を考えた(笑)。(現地のお医者様三人が駆けつけ、帰国後には保険金さえおりる事態を招いたのだ)。
 けど、片道一時間の距離に文句ひとつ言わず、1mの巨大ガメを担いで帰国してくれたので許す(←浦島太郎?)。

 4.ぬいぐるみはありますか?
 よくぞ訊いてくださった。
 オットはなぜかUFOキャッチャーの王者なのです。ヤツがその前に立つとまわりに人だかりができる。常に百発百中。狙った獲物は逃さない。ヤメロと言っても獲ってくる。『UFOキャッチャーの社会学』という論文すら書いている。
 (その節には、真名さんにオットを貸し出してあげたかった:真名さんのおうちバトン4番を参照のこと)
 というわけで、うちにはオグリキャップからうーたんからクーからアネムからなんでも居る。(親族からは“UFOキャッチャー景品の孤児院”と呼ばれている)。

 5.部屋にある機械は?
 部屋か──(遠い目)。
 厳密に言うと、個人の部屋はないのです。
 うちは2LDKなのですが、“自習室”(別名コックピット)と呼んでいる一部屋に、向かい合わせに机を二台置いて(窓側をゲットしたのが私)、机に向かう作業があればふたりしてそこに居ります。
 オットの机にはノートPCが。部屋からあふれんばかりの蔵書のために除湿機一台。冬は湿気がないと干からびてしまうオットのために加湿器が一台。けど、除湿機と加湿器が同じ部屋で稼動してるのはどーよ。(どっちが勝ってるんだ?)

 洗濯機買い換えたい。
 それとDVDのリモコン、どこにあるか知ってる人いますか~?(現在も捜索中)

 PCはリビングに置いてあり、ふたりで共有してます(私が買ったのに)。
 インターネットがつながっているのがこの一台なので、日中と深夜の二交代制で稼動してます。深夜に“小夜子姉貴”の足跡がついていたら──それはオットです(笑)。

 6.部屋で「これだけは人に負けない」というものは?
 古文書。光を反射させると十字架がうつる魔鏡、渡辺崋山の真筆、ローマ法王からもらった免罪符など、おどろ一族末裔の名に恥じない各種魔道アイテム。

 7.寝る時必ず周りに置く物は?
 毎晩、上背のあるオットと小さな子供と私とで“小”の字になって寝てます(笑)。
 (それと真名さんの囁きを聴くためのMDプレーヤー:これはオットにヒミツ☆)。

 8.部屋は片付いてる?
 突発的な来客が多いので、皆さまにいつでもお入りいただけるくらいには・・・
 (けど、7月下旬までは許してくれ)。

 9.次に回す五人
 solyaさん:この方も所帯持ちなので・・・でも書斎は持ってそう。うらやましー!
 (えとね。いつでもいいからね)。
 舞夜じょんぬさま:ぜひ公開を! 興味津々です!
 桜さん:かわいいお部屋を妄想してたりして☆

 真珠さん、楽しいバトンをありがとうございました☆
 私、女の子だし・・・こういう企画大好きです。ぜひまた回してください!
 真珠さん、今からうちに遊びに来ます?

 次回更新は5月28日(日)、●登場人物の筆跡について●です。
 不思議なタイトルですが・・・詳細は日曜日に(笑)。
 どうかお楽しみに!


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最終更新日  2006年05月26日 09時49分25秒
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