♪振子の法則♪気ままな雑記帳

離婚の原因はいろいろあって、解決しようとあれこれ努力していましたが、この頃には前夫の私のママ友との浮気がわかってもう立ち行かなくなってしまっていました。
暴力もあったし。
そんな時に彼が現われた。
その頃、私は近くの小さなホテルでクローク係のパートをしていました。
仕事を終えて帰ると、もう会わないでおくはずだった彼から電話が。
「旅行に行ったからお土産を買ってきたんだ。渡したいから会えないかな」って。
。
彼に会うと私、ダメになっちゃうかも…。
でも、本当にこれで最後に顔を見るだけだからって、言い聞かせて待ち合わせ場所へ。

爽やかな笑顔の彼にまたときめく…。
お土産と一緒に、運転しながら聞いてって、彼がチョイスした曲が入ったカセットテープと手紙を渡された。
夕飯の支度があるから、すぐにバイバイして家に帰って手紙を読みました。

…彼の気持ちが書いてあった。
愛の告白。
心をくすぐる言葉たち。
夫が浮気して、女としてのプライドが傷付いていた私。
こんな私でも、想ってくれる人がいるのかなって嬉しかった。
でも、どうしていいのかわからない。
どうしたらいいの？
彼の気持ちに応えるわけにはいかないよ。
いい想い出にして、もう会っちゃダメって思ったの。
返事もしない…。

それから、数日後の雨の日。
彼から電話。
「どうしても会いたいんです。」って。
私が行くまで待つって。
雨の中、バイクで待っている彼…。
もう我慢出来ない。
風邪引いたら困るしって言い訳しながら、車を走らせました。

土砂降りの中、ずぶ濡れでたたずむ彼。
すぐに車に乗せて、濡れた頬や肩をタオルで拭いてあげた。
なんか、泣けてきちゃって。
抱き締められてずっと泣いてたの。

彼の想いと、自分の辛さがないまぜになって、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまって…。
「あ～私、この人が好きなんだ」ってやっと分かったの。

それから…少しの時間を見つけては、逢うようになった。
ある日彼に旅行に誘われて。
泊まりで旅行ってことは、そういうことになる？。
それは、ダメ。
まだ形式上は結婚してるんだし…。
でも…約束をしてしまった。
彼を私の人生に巻き込むわけにはいかないけれど、最後の想い出を作りたかった。
夫には昔の友達に会いに泊まりで行くから、子供をお願いって嘘をついて、土日を利用して旅行に。
夫への気兼ねは全くない。
でも子供に対しての罪悪感がいっぱいで、せっかく2人で初めてゆっくり過ごせる時間も楽しめない。
ホテルにチェックインして、夕飯の時間になってからやっと緊張が少しほぐれてきて、会話が楽しめるようになりました。
夕飯が終わって先に部屋に戻って、こっそり子供に電話をして…。
旅行に来たことを少し後悔したりして。

運命の時が近付く…。

でもね、彼は私の気持ちを察してくれて、ベッドの中でただ抱き締めてくれただけで、それ以上は何もなかったんです。
一晩中、ずっと抱き締められて…全く眠れませんでした(^_^;)。

翌日は、少し観光したりしながら帰路へ。
旅行先は彼が1度行ったことのある瀬戸内海の小さな島で、海がキレイだった。
別れ際に、今度は私から手紙を渡しました。
出発の前夜に書いてたの。
彼への感謝の気持ちと、彼を私の問題に巻き込みたくないから、もう会わないということ。
まだ将来がある彼には、ちゃんと相応しい人と結婚して、幸せな家庭を築いて欲しいということ。
実は、彼から子供ごと引き受けるから、この町を出て一緒に暮らそうと言ってもらってたんです。
少しだけ、心が傾いたけど、まだ22才の彼は分かってないって思った。
年上の女と他人の子供、重荷にならないわけがない。
今は恋に夢中だから、現実が見えてないんだよ。

それに、このままズルズルしちゃうと、離婚の原因が彼になっちゃう。
それは絶対に嫌だった。
それで、会うのは旅行を最後にしようと決めていたんです。

そこからは、怒濤のような日々で、先に子供たちを私の両親に実家に連れて行ってもらって、私は取り敢えずの荷物を片付けたり、保育所の退所手続きやなんかを済ませて、実家へ戻りました。

…実は、実家に戻った3か月後に会いに行ったんです。
まだ荷物整理が残っていたのもあって。
でも、すっかり他人行儀な感じでよそよそしい態度を取られてしまいました。

仕方ないです。
最初に裏切ったのは私。
でも、後悔はしていません。
そして彼には感謝しています。
1番辛かった時に、精神的に支えてもらいました。
失っていた女としての自信も彼のおかげで取り戻せたから。
離婚してもやって行けるって、妙な自信ももらえたし♪


久保田利伸のミッシングを聴く度に思い出す、切ない恋の想い出です。

まるで、ＴＶドラマか映画みたいな恋でした。
人生にはいろいろな出来事が起こるものですね

Fin★:*:・°