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カテゴリ:食べ物
鰻について本を読んでいたら、いろいろと面白いことが書いてあったのでご紹介したいと思います。
ホントに知らないことって多いです。やはり本は読むべきですね。 江戸の鰻漁は鵜を使うのが主流でした。 ただ、鵜が吐いた鰻を人間が食べるので、「江戸前」を「へど前」などと嘲った人もいたそうです。「へど前」って・・・。(^^;) 当時の蒲焼きの値段は二百文~三百文。大工の日当が四百文~六百文ですから結構高価な食べ物です。 因みに「がま焼き」の頃は十六文~二十四文。これは需要がなかったため、供給のバランスで安かったようです。 「がま焼き」については昨日の日記をご覧ください。m(_ _)m 前述の通り、蒲焼きは高価な食べ物でしたが、鰻屋に見習いが入った時はちょっと別。 新米職人の練習台となった裂き損じを親方に頼み込んで安く食べさせてもらっていたそうです。ご近所の役得ですね。 後に「鰻飯(丼)」が百文~百六十文という廉価で売り出されましたが、下手物扱いして老舗では扱わなかったといいます。 関東と関西では蒲焼きに違いがあります。 ・関東…背開きで頭を落とし一匹を半分に切って串を打ち、焼き、蒸し、焼き直す ・関西…腹開きで頭を落とさず身も切らずに五匹くらいを一度に串に刺して焼く 数匹をまとめて焼くということは、似たような状態の鰻を揃えないと焼き上がりも揃わないということですから、状態の見極めが非常に重要。 しかも炭を使いこなす必要もあるわけですから、まさに職人技。(^^;) 関東と関西で一番大きな違いは「蒸し」の工程があるかないかでしょう。 「蒸し」は柔らかくすることが一番の目的だそうですが、関西ではこの「蒸し」を別工程にするのではなく、「脂による蒸し焼き」とすることで同じ効果を狙っているのだそうです。 それは、何回も裏表を焼いていくと脂が炭に落ちる。そして湯気となって蒸されていく。すると適度に脂を落として柔らかくなるうえに香ばしく仕上がる、という寸法。 凄い技だなぁと感心することしきりです。 言われてみると、関西で蒸してない蒲焼きを食べても脂っこいという印象はありませんでした。 なんか蒲焼きが食べたくなってきました。(^^;) 「土用の丑の日」を設定したのは平賀源内と言われていますが、確たる証拠はないそうです。 源内は大の鰻好きだったそうですが、「土用の丑の日」が大人気となるのは文化・文政期で源内が亡くなってからずっと後のこと。 とはいえ、定着するまで時間がかかったとも考えられるので、源内が存命中に始めていた可能性もあり、まるっきり否定もできないそうです。 因みに鰻は土用の頃から脂がのりはじめるので、本当に美味しくなるのは秋口だそうです。秋が本格化するにつれて鰻は産卵のために海へ下っていきます。 この下り鰻は脂肪が多すぎてしつこいと感じる人も多いようです。 なので鰻を食べるなら初秋が良さそうです。 天然物がもてはやされる昨今ですが、鰻はバラツキが大きいので注意が必要とのこと。 それは捕れた時期、捕れた川の餌の状況、加えて職人の腕によってとんでもなく味が違うため。 比べて養殖鰻は年中旬というわけではないが、極端なバラツキはないそう。 餌などをしっかり管理してある養殖物であれば、下手な天然物よりも数段上の味わいを楽しめるとのこと。 鰻に限らず天然物は旬を外すと美味しくないので、その点を考えず天然物に大枚をはたくのはいかんですね。 今日は鰻の白焼きとう巻きで一杯やって、鰻丼でしめたい気分です。(^^;) ここんとこ字ばっかりの日記ですいません。m(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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