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今月初めの2月3日,カナダ太平洋岸の町バンクーバーで第1回貧困オリンピックがありました。ロイター通信は,「参加者らは『シラミ走り幅跳び』や『貧困ライン高飛び』に挑戦」と伝えています(ロイター通信のオリジナルページはコチラ)。
バンクーバーは2年後に冬の五輪を開く町です。巨費をつぎこむ大会の計画に講義する人々が,貧困五輪を催しました。貧困をなくすためにお金を使え,というわけでしょう。 各国が貧困の酷さでメダルを競う貧困五輪だったら,日本は不名誉な結果でした。 少なくとも,経済協力開発機構(OECD)に入る30ヶ国のうち,日本の貧困率は第2位。アメリカに次ぐ,ありがたくない銀メダルです。 「倉庫作業といわれて行ったら冷凍倉庫。軍手しかもって行かなかったので,半日で両手とも凍傷になった。それでも日替わり翌日には別の人がくるから改善されない」。 こんな日雇い派遣労働者の訴えを野党議員が国会で紹介していました。 野党議員によると,「世界のキャノン」の工場でも,半数が派遣労働者といいます。手元に残る月給は10万円以下。健康保険にも年金にも入れない。自動機械のように働かされ,まるでモノ扱い。 若者たちの「貧困ライン高飛び」成功を応援する野党議員。福田康夫首相も,「不安定な雇用は好ましくない」,「政府もきっぱりとしたい」と答えざるを得ませんでした。 ものづくりの主役の労働者を使い捨てていては,貧困で金メダル・銀メダルを取れても,本当の経済の実力ではメダル争いから遠ざかるばかりです。 ↑ 『東京オリンピック構想』も,その真の姿は臨海開発のツケを国民に押し付けるものです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年03月09日 19時54分05秒
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